XMのZERO口座【メリット・デメリットを評価】

XMZERO口座

海外FX業者の多くは、NDD方式(社内にディーリングデスクをおかない)の取引きの中でも完全にコンピュータがアルゴリズムを駆使して、カバー先のインターバンク10行以上から提示された価格を最適化して売買し、そこに規定の取引手数料を上乗せするという取引き形態となる、ECN取引きを提供するところが増えています。

XMでもそれに対応したECN口座となるものが「XM ZERO口座」になります。

今回はこのXM ZERO口座の概要と、メリットデメリットについて考えてみることにします。

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■XM ZERO口座について

XMの口座タイプごとの特徴と解説

XM ZERO口座は、XMが提供するECN方式のトレード口座です。

そもそもXMはNDD方式の取引を採用していますから、顧客から受けた注文はすべてカバー先に流して自ら反対売買をするなど関与することはありませんが、自社でかかえている顧客間の売買注文は、社内で消化してから外部のカバー先を利用する形態となっています。

したがって社内で顧客の注文を操作することはありませんが、完全に右から左にカバー先に流して最適なスプレッドを常に提供するという方式に比べますと、透明性が低いのが特徴となっています。

しかし海外FX業者の最大の市場である欧州圏では、より透明性を求める顧客が多く、しかもボリュームの多い発注をするプロに近いトレーダーはよりECN方式を好むことから、多くの海外FX業者はこの方式の口座を用意しているのが現状です。

XMがZERO口座を開設したのも、こうした競合他社との事情によるものが大きそうで、必ずしも日本の個人投資家の需要に応えるために設定されている口座ではないように見受けられます。

通常のXMのマイクロ口座とスタンダード口座では、安定的にスプレッドが推移するようになっていますが、外部のカバー先を多用して最適化すれば業者自身が獲得できる利益はECNよりも大きなものになります。

海外FX業者は、この利益を利用してボーナスプログラムを運営しているわけですが、ECN口座にはボーナスプログラムが適用されないところが多く、その代わりにできるだけ最低のスプレッドが常に提供されるようになっているのです。

すでにECNを利用している業者では物理的にマイナスになるスプレッドすらありますが、XM ZERO口座は最低ゼロスプレッドを提供する口座に設定されています。

取引きするトレーダーにとってはかなり有利な条件となりますが、その代わりにボーナスプログラムは一切排除されているのが特徴です。

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XMzero口座

■実際にXMのZero口座を使ってみた評価

実際にこのXM ZERO口座と、マイクロ口座を並行して使ってみました。

結論からいいますと、ZERO口座のほうが決済は早い印象が非常に強いですし、スプレッドは明らかに狭いのでスキャルピングでは長く待たなくてもすぐに利益が出てくることがわかります。

基本はドル円での売買で比較してましたが、明らかにスキャルピングには有利であることがわかります。

ただし、マイクロ口座が決定的に遅いかといいますとものすごい違いがあるわけではなく、そもそもロンドンにあるサーバーからの距離もあって、マイクロ口座が比較にならないほど売買が遅いという感じもしないのが正直なところです。

ですからスキャルピング用に本当に狭いスプレッドで大口の取引をしたい場合には、ZERO口座を利用することが一番お勧めになります。

■国内業者が提供する最狭スプレッドはある種の人工口座

国内FX業者を利用する本邦の個人投資家は、ドル円などで0.3銭などというきわめて狭いスプレッドを多くの業者で当たり前のように利用できるようになっていますから、原則固定の最狭スプレッドは当たり前と思われている方も多いことと思います。

しかし、実はこうした取引条件は業者によって無理やり作り出されたきわめて人工的なもので、本来FX市場には存在しないものといえます。

FX業者は取引ボリュームが増えれば増えるほど儲かる商売ですから、あえて取引条件となるスプレッドを狭くすることで顧客獲得に使っているというのが実情なのです。

したがって1万通貨や10万通貨程度の取引であれば、この条件で普通に約定する最狭スプレッドもよくよく業者の約款を見てみますと、取引ボリュームの上限が設定されているところが多く、ほとんど上限を設定していないところでも1000万通貨ペアを一気に売買しようとすると、そもそもポジションを作る段階で途端に約定しなくなることも見受けられます。

・国内業者が最狭スプレッドを実現できるのはDD方式を採用しているから

それにしても国内業者はなぜそんなに狭いスプレッドを原則固定で提供できているのか、不思議に思う方も多いと思いますが、実はこれにDD方式が深く絡んでいることになります。

個人投資家はほぼ9割が、相場の方向を間違った方向に売買をして証拠金を失う取引を繰り返しています。

つまり取引の下手な個人投資家の売買と反対売買をしておけば、全体取引の9割に利益がでることになるのです。

逆に残りの1割程度の優秀な投資家の取引部分だけをカバー先に流しておけば、利益もでますし安全性は抜群ということになるわけです。

国内業者はやっていないと強く否定していますが、呑みと呼ばれるどこにも二次発注しないで売買を飲み込むやり方をしていても9割の個人投資家が自滅していくわけですから、こんなに利益の出る商売はないことになるのです。

したがって取引条件となるスプレッドは、各社ともかなり無理をしても狭める方向にあるわけですが、国内個人投資家の8割が集中するドル円のスプレッドが狭い理由もここに隠されているのです。

つまり取引ボリュームが増える通貨ペアについては、最狭スプレッドが提供しやすくなっている状況にあるわけです。

・国内業者の狭いスプレッドに慣れた顧客を獲得するためのXM ZERO口座

XMではマイクロ、スタンダード口座に設定されているスプレッドが極めて広いことから、狭いスプレッドを好む日本人投資家に対応するためにこのZERO口座を開設したものと思われます。

スプレッド

■XM Zero – スプレッドと条件

XM ZEROの取引条件を、スタンダード口座と比較してみますと以下のようになります。

ZERO口座のスプレッドと条件

XM ZERO口座では、完全に取引手数料を外だしにすることでリアルなスプレッドを常に開示しています。

マイナススプレッドの設定はありませんが、カバー先の最適化によって実査しにゼロスプレッドが示現することも多くみられます。

ドル円やユーロドルといった日常的に流動性の高い通貨ペアはななりカバー先も充実しているため常に狭いスプレッドを期待することができますが、通貨ペアごとに実際のスプレッドにはかなりの違いがみられます。

またユーロ円などのクロス円のいわゆる架空設定通貨で実需の存在しないものについては、ZERO口座を利用してもそれほど狭いスプレッドにはならないという問題もあります。

個別の通貨ペアごとの最新のスプレッド情報は、XMのサイトで常に更新されていますので新しいものはこちらを参照されることをお勧めします。

ZERO口座スプレッドの最新情報

https://www.xmtrading.com/jp/account-types/zero

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■ZERO口座のメリットデメリット

具体的なZERO口座のメリット、デメリットをスタンダード口座と比較してみますと次のようになります。

・入金額

取引き条件としては、XMゼロは最低入金額が2万円からとなりますので、スタンダード口座の500円からに比べますとハードルは高くなっています。

・最大利用可能レバレッジの低下

XMの最大の売りものと言われる最大レバレッジは、888倍から500倍へと低下することになります。

実際に利用するとわかりますが、888倍は限りなく1000倍に近いレバレッジですが500倍はその半分に近く証拠金高率は明らかに悪くなります。

・CFDが利用できない

スタンダード口座ではCFDが利用できますが、ZERO口座はこれが利用できなくなります。

設定されているほとんどのCFD銘柄は、国内の個人投資家にはあまり関係ないものが多いのも事実ですが、日経225のキャッシュは100円そこそこで1枚購入可能ですから、FXと並行して日経平均の売買などをするにのはかなり便利ですが、こうした取引は不可能になります。

・入金ボーナスがない

このZERO口座は口座開設ボーナスは支給されますが、それ以降の入金ボーナス、ポイントプログラム等は一切適用になりませんので、ボーナス目当てのユーザーには適さない口座ということになってしまいます。

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・入金ボーナスと狭いスプレッドの損得勘定の問題

せっかくの入金ボーナスがないとなるととても損をした気分になりますが、実際に大口の取引を行う個人投資家にとっては証拠金の2割と利用ボリュームによって支給されるポイントプログラムよりも実際にスプレッドが狭いほうが、はるかにメリットが大きくなるケースも存在します。

たとえばドル円10万通貨ペアですと、1回の売買でざっと0.9銭スプレッドが異なるわけですから、実額としては900円そのコストが違ってくるわけで、頻繁に10万通貨単位の取引をするユーザーにとっては2割程度の入金ボーナスをもらうよりも、こちらのスプレッドが狭いほうがはるかに大きなインセンティブになることがわかります。

また入金ボーナスも100%ボーナスが設定されていないときには、年間で250万円投入したところで2割のボーナスを使いきることになりますので、無尽蔵のボーナスではないことにも注意が必要です。

・口座残高の上限でレバレッジは自動的に縮小

少額の資金投入による取引では、結構違いのあるように見えるXMの3つの口座タイプですが、実は口座残高によるレバレッジ規制が設定されており、ZERO口座でも大口取引になると必ずしも青天井の取引条件ではなくなる点にも注意が必要です。

XMのマイクロ口座、スタンダード口座、Zero口座ともに最大設定レバレッジまで使えるのは、口座残高5ドル~2万ドル、または5ドル~2万ドル相当額が条件となります。

これが2万ドルを超えて2万1ドル~10万ドル相当額までは1倍から200倍までに限定されてしまいます。

さらに10万1ドル以上、10万1ドル相当額以上は、最高レバレッジは100倍までとなります。

ですから、こうしたレバレッジの違いも日本円にして200万円以上の口座になった途端に制限されますから、大口取引を目指すトレーダーについては結果的にどの口座もスプレッド以外には違いがなくなることはあらかじめ認識しておきたいところです。

・メリットデメリットは何を目的にするかでかなり違って見える

XM ZERO口座のメリット、デメリットを考えますと、利用者が何を求めるかによってメリットにもデメリットにも見えてくることがわかります。

とにかくスキャルピングでもっともいい取引条件と約定力を得たいという人にとっては、ボーナスの提供が無くなってもたいした問題ではありませんから、最適スプレッドを常に提供してくれることで十分にメリットが感じられます。

逆に少額資金をとにかく運用して大きな資金なり利益にしたいと考える方にとっては、最大レバレッジ888倍を利用したほうがメリットは大きくなりますし、スプレッドよりもボーナスのほうが重要になることも考えられます。

ただ、このXM口座は三社択一ではなく、どの口座も並行して保有することができますので、まずはマイクロ口座から開設してみて、ボリューム的な問題が生じればスタンダード口座、スキャルピング取引きの最適化を目指すならZERO口座と使い分けていくことがお勧めになります。

どちらかを選択して、残りを否定する必要はないのです。

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XMzero口座

■大口ボリュームでスキャルをするなら迷わずZERO口座

ZERO口座を利用してメリットのある人は一体だれなのかということに関していえば、一回に10万通貨以上を駆使してスキャルピングを行うかなりプロに近いトレーダーにお勧めの口座ということができます。

スキャルピングをするにしても10万円以下の少額からの取引で資金を増やしたいと思う人は、マイクロ口座のプログラムを利用してハイレバレッジとボーナスを有効利用するほうが断然お得です。

資金総額200万を超えるような大口取引になると、どちらもレバレッジは200倍になり、さらに1000万以上であればレバレッジは100倍となりインセンティブボーナスも使い果たすことになりますから、高額取引者は最終的にZERO口座を利用することがお勧めになります。

■他のスキャルピング可能な海外FX業者との比較

海外のFX業者で、スキャルピングに適した業者はXM以外にもいくつか考えられます。

スペック的にはECNの取引方式を採用しており、できるだけスプレッドが狭く、手数料を含めたトータルコストが低いのが理想ですが、ことスキャルピングとなると本当に約定力があるのかどうかもその利用における大きな判断ポイントとなります。

zero口座と他者の比較

スペック的には互いに意識しているのか、ここに挙げた3社は非常に似通った取引条件を提示しています。

AXIORYのみ400倍のレバレッジとなりますが、それ以外はドル円ですと取引コストを含めると実質スプレッドはかなり接近していることがわかります。

ECNということで外部のインターバンクに完全にカバーしてもらって、自動的に値付けをしている関係上条件も似てきていることが想像されます。

実際のスプレッドは相場状況とカバー先によってかなり異なるものとなりますが、平時で特別なことがなければやはりECN口座は取引条件がかなりいいことが理解できます。

ここからの選択は実際に口座を開いてみて、同じ通貨ペアで比較してみるのが一番間違いない方法となります。

MT4といったツールも同じですから、利用してみますと約定力の違いはかなり明確にでてくることになります。

■まとめ ZERO口座の一番オススメ利用法

これまでご紹介してきましたように、XM ZEROはECN方式で通常の口座の取引に比べますとスプレッドは明らかに狭いのでスキャルピングを大量に行う場合にはそれなりのメリットがあり、しかもスプレッドの様さの分だけコストがかかりませんので、大口のスキャル売買ならば十分に利用のし甲斐があるといえます。

ただ、少額の売買からスタートしたいトレーダーには必ずしも向かないのが実情です。

しかしXMはどちらかひとつの口座開設をしてしまうと、もうひとつが開設できないのではなく、両方とも利用が可能です。

オススメの選択肢としては、マイクロ口座をまず開いてみて、ボーナスをもらいながら取引を始めるがお勧めです。

スキャルピング用にどうしても狭いスプレッドが必要と感じた時点で、このZERO口座を追加開設して使い比べてみるのがお得な方法といえます。

これならばボーナスも利用できますし、ECN口座も利用することができるようになるのです。

またIB業者を利用して申し込みを行うことで、キャッシュバックを追加で得るという方法も考えられます。

とにかくZERO口座だけの開設を狙うのではなく、通常のマイクロ口座、スタンダード口座からはじめてみるとXMのメリットを失わずに取引を進めていくことができるのではないでしょうか。

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Author 著作者

海外FXキラー

FXなどの投資で生計を立てて15年がたちます。現在、複数の海外FX口座を動かして利益を出しています。海外への移動も月に2回ほどあり、海外ブローカーとの打ち合わせや、投資仲間との交流をしています。 また、以前はFX情報商材に関して日本一アクセスの多いレビューサイトを運営していました。 そのような経験を踏まえ、海外FXに関する様々な情報を提供していきます。コメント欄やメールでお気軽にご相談ください。ツイッターも始めました。

ノミ太くん

海外FX初心者の後輩。いつも頼み(タノミ)ごとばかりで、ネット上にある儲け話を鵜呑み(ウノミ)にして失敗ばかりしている。なので、ノミ太君と命名されている。
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