海外FXの利益別にみる確定申告【副業、専業、給与合算の3パターン】

今回は海外FXを利用して利益が出た場合の、確定申告について3つに分けてご紹介していくことにいたします。

税金の話は複雑ですし、FX取引とは全く関係ない内容になりますので、全体を包括的にお知りになりたいという方以外は、ご自身が該当する部分だけをまずお読みいただくのがベストな方法になります。

ここでご紹介するのは、3つのケースです

①海外FXを通じて得た利益が年間20万以下である方

②専業トレーダーとしてFXだけの利益を申告される方

③本業をお持ちで海外FXの利益は給与などほかの所得と合算される方

の3つになります。

年間の海外FXの収益が、20万円を若干上回っているという方は、まず①からお読みいただくことをお勧めします。

ノミ太
確定申告は、人によって様々だから難しいな。
海外FXキラー
自分の該当するパターンを知って、しっかり申告しましょう。

 

①海外FXを通じて得た利益が年間20万以下である方

副業での海外FXの確定申告

FXを実際にやられている方の多くはこれまで、必ずどこかで20万円以下のFX所得は申告不要であるという話を聞かれたことがあるかと思われます。

これは特定の条件に該当する人にとっては正しい情報ですが、その条件を満たしていない人にはなんら関係ない、いわば間違った情報なのです。

まず、この20万以下申告不要となるのは年末調整が事前に行われているサラリーマン(給与所得者)だけでフリーランスや、不動産所得のある人は対象外であるということです。

またサラリーマンであっても、年間の収入額が2000万円を超える人はこのルールの対象外となります。

さらに医療費還付を受けるため、確定申告を行うサラリーマンも対象外です。

この20万円以下という金額は、あくまで収入ではなく利益ですから、25万円の収入があっても、経費が5万円以上計上できて、利益が20万未満になれば申告の必要はありません。

ここでいう20万円以下の申告不要ルール、は所得税についてだけで、厳密には住民税には関係ありません。

ただ、一般的に住民税だけ申告をする人はいませんから、よほどうるさい自治体以外はお目こぼしになっているのが現状です。

あまりケースは多くないとは思われますが、同族企業の役員やその親族が、当該同族企業からの給与のほかに、貸付金利子や資産の賃貸料収入を得ている場合も、20万円以下の申告不要ルールの対象外となります。

つまりごく簡単に言えば、年収2000万に満たない源泉徴収で、確定申告の必要のないサラリーマンで、かつ雑所得として20万円未満の利益しかない場合だけ申告しなくてもいい、という措置であると理解していただければいいわけです。

これに少しでも該当しない部分がある場合は、残念ながら対象外で申告の必要がでてきてしまいます。

■年間20万以下の場合、まとめ

20万円までの雑所得は申告不要という認識が非常に高まっていますが、これもサラリーマンだけに適用されるもので、専業のFXトレーダーにはまったく関係ないことはよく理解しておく必要があります。

サラリーマンの兼業トレーダーで、この条件が適合する場合、しかも経費を除いた利益が若干でも20万円を上回るようなら両建てを利用した利益の翌年繰り延べを実施するのがお勧めです。

手間をかける意味のある節税になることが期待されます。

XMで確定申告時に利益繰り延べをする方法

②専業トレーダーとしてFXだけの利益を申告される方

専業トレーダーの確定申告

企業などに勤務せず、FX取引だけを主たる収入源として取引を行っている、いわゆる専業トレーダーは20万円以下にかぎらず、すべて申告することが必要になります。

国内のFX業者(店頭FXおよび取引所FX)を通じて得られた利益(収入から経費を差し引いたもの)については、ほかの収入とは一切関係なく、20%プラス復興特別所得税0.315%の、計20.315%の申告分離課税が適用になりますので、これを申告して税金を納めればすべて終了です。

しかし、海外FXは総合課税となりますので、稼いだ利益の金額次第では税率は大きく変わり、金額次第では納税額は申告分離課税の税率を下回ることがあるものの、一定の金額以上になりますと、それを大きく上回ることになる点には注意が必要になります。

海外FXで累進税率が適用の場合

上の表のように、海外FXでの利益には累進税率が適用になりますので、課税される所得額がいくらかによって、支払うべき税金も大きく変わることになります。

申告分離課税は、とにかく利益実額に対して、否応なく定率の納税をすることが求められますが、総合課税は通常の給与所得なとど同じように、基礎控除や配偶者控除、扶養控除などがありますし、社会保険料や生命保険料の控除もできますので、これだけの税率が適用されても実際に支払う納税額は意外に少ないものです。

確定申告書

確定申告書に記載されている上記の項目に該当する金額を入れてみて、それを控除した残りの金額が課税対象所得金額となりますから、人によってかなりその金額は異なりますが、非常にざっくりとした話でいえば、年間695万円以下の課税所得に入る程度のFXの収入であれば、国内FX業者を通じて申告して課税対象になるよりも安い税率(20.315%以下)での税金の納付になることが見込まれます。

この課税所得金額が695万から900万のレベルで、ほぼ国内業者適用の申告分離課税の20.315%とほぼ同等、900万を超え始めますと累進税率が高まって利益次第で、最大45%の税率が適用されることになります。

月に400万円以上海外FXで稼ぐといった専業トレーダーの場合には、この最高税率が確実に適用になることを覚悟しておく必要がありそうです。

扶養家族が多い場合には、海外FXで同じ利益がでていても相当控除される額が増えてきますから、独身で控除の対象になるものがほとんどないトレーダーは残念ながら、相当税率の高いレベルで高額の税金を納めることになる点だけはあらかじめ認識しておくべきでしょう。

これはサラリーマンでも同様ですから、ある意味仕方ない部分ともいえます。

国内FX業者利用のトレードの場合には、年間で損失がでた時は翌年以降に繰り延べがありますから、かなり優遇されてはいます。

しかし、恒常的に利益を出せる場合は、この仕組みは何のインセンティブにもなりません。

しっかり利益を出すトレーダーにとって、国内業者利用の場合は、申告分離課税の定率税額の確定申告が簡単ではありますが、年間で1000万以上稼ぐといったかなりの高額所得FXトレーダーでない限りは、専業でも海外FXでトレードすると税金が高くなるということはないのが実情で、海外FX取引は税金が高いというのはあくまでイメージにすぎないことがわかります。

実際に税金のことを心配しなくてはならなくなるのは、月にコンスタントに100万円以上稼ぐようなトレーダーのケースで、億トレのような状況になれば真剣に国内業者利用に戻ることも考える必要がありそうです。

■節税を目論んで専業FXトレーダーが法人を立ち上げた場合

節税ということを考えた場合、専業トレーダーならば法人を設立するというのもひとつの発想になりますが、もちろん納税する直前に慌てて法人を設立しようと思っても無理があります。

用意周到で、かなり早めに設立準備をすることが必要となるのは言うまでもありません。

国内の店頭FX業者では法人にしても、すでにハイレバレッジは使えなくなっていますし、そもそも資本金額や資産など細かくチェックされて簡単に法人口座を与えてくれないケースもありますので、国内業者利用の法人化は予想以上に難しいことも理解しておくべきです。

海外FX業者の場合にはそれほどうるさくはありませんから、今年あまりにも大きな税金を払う羽目になったというような場合は、来年に向けて法人としての口座開設にチャレンジしてみる手はありそうです。

一般的には法人にして、その社長なり役員として毎月一定報酬を得るとともに、家族も社員にして分散して給与支払いをすれば、一人でまったく逃げ場のない専業FXトレーダーの税金の支払いをすることからは、かなり回避ができることになります。

経費計上という意味では、法人化はかなりの節税が期待できることになります。

ただ、一般的な事業と異なりあくまでFX取引の利益が売り上げになるわけですから、安定した法人にならない可能性もあり、節税のことばかり気になりますが、実際には稼ぎが安定化するかどうかのほうが、大きな問題になることもしっかり認識しておくべきです。

正直なところ、法人化を考えるのは一定レベルの利益を常に確実に生み出せる、安定的な利益獲得トレーダーになってからの話として考えるのがお勧めです。

数年確定申告をしてみて、これではもはや個人の専業トレーダーとしては、税金を支払いきれないという判断がついたところで考えるものといえるでしょう。

■専業トレーダーの場合、まとめ

海外FXを利用して利益をあげる専業トレーダーの場合、自らの利益からどの位の金額を控除できるかがあらかじめ把握できていれば、兼業トレーダーに比べて事前段階での税率や、税額はかなり予測しやすい存在になります。

年間700~900万程度の利益をあげているトレーダーであれば、国内業者を値用して申告分離課税による定率20.315%で納税するよりも、結果税率が低くなることもありますので、海外FXの利用はかなり効率的です。

ただ、逆に年間でコンスタントに1000万以上を稼ぐようになってきますと、課税税率は格段に高くなりますから、稼ぎすぎても手元に残る金額があまり変わらないという問題も起きることがあり、かなり計画的かつ慎重に目標利益額を設定しながら売買することが求められることになります。

③本業をお持ちで、海外FXの利益は給与などほかの所得と合算される方

海外FXの利益は給与などほかの所得と合算される方

海外FXで利益を出される方で、本業の給与所得等別の収入をお持ちになっている、いわゆうる兼業トレーダーの方の確定申告がもっともややこしい話になるのは言うまでもありません。

正直なところ、一旦確定申告書のドラフトを書いてみないことには、実際の納税額がどのぐらい上乗せになるかよくわからないところがありますが、今回非常に簡易な算定方法として、年収2000万以下のサラリーマンを対象とした源泉徴収票を使った税額算定をご紹介してみたいと思います。

上の図は、税額算定のための概念図となります。

まず年末に配布される源泉徴収票には、年間の所得と給与所得控除がすべて記載されています。

これは、あらかじめ会社で配布される年末調整に書き込んだ扶養家族や、生命保険などをベースに控除が記載されたものとなります。

海外FXの利益は、ご覧のように給与所得から給与所得控除を引いた、残りの給与所得と海外FXの所得(利益から経費を引いたもの)を加算し、全体の金額から各種控除を行って残ったものが課税所得となるのです。

これに対して、税率と具体的税額が確定することになります。

給与所得控除の計算式

 

給与所得控除の計算式は、上のようなものになりますが、源泉徴収票ではあらかじめ計算されていますので、ここまでさかのぼる必要はありません。

 

上記の源泉徴収票を一つの例として、この給与所得に100万円の海外FX収益がでたらどうなるか?について考えてみることにします。

まず給与所得の額面が、660万円で給与所得控除後の金額は474万円となりますから、これにFXの利益と加算していくことになります。

上述のとおり、年間の利益が経費を差し引いてジャスト100万円となりますと、574万円が所得の総額となり、ここから改めて各種所得控除を差し引くことになります。

この為替太郎氏の場合には、配偶者が存在し、大学生の子供一人と同居の扶養親族の老人が一人いることからその分の控除がされています。

これにより配偶者控除38万、特定扶養親族63万円、同居老親58万円、社会保険料控除99万円、生命保険料控除12万円で270万円の控除がされていることがわかります。

これに基礎控除の38万円を加算しますと、308万円が所得控除額の合計となります。

この部分の控除額は、100人いれば100人とも異なる個別事情ですから、ご自身の控除額をしっかり把握されることが重要です。

海外FXで課税所得の事例

今回の事例の課税所得は、166万円ですから本来最低税率の5%が適用になり、税金は1000円未満切り捨てで、166万×5%=83,000円となりますが、東日本大震災の復興特別税2.1%を加算して、8万4700円がもともとの納税額となります。

これが海外FXで100万円の利益をあげたとなりますと、課税所得金額は266万円となりますから、いきなり税率は5%から倍の10%に跳ね上がることになります。

この場合、266万×10%ー控除額97.500円で、168,000円が納税額となります。

もともとの納税額よりは税率が倍に上がったことで、83,800円ほど税金の支払いが増えることになりますが、申告分離課税の国内業者で100万円稼いだ場合には、203,000円を支払う羽目になるわけですから、実はこの程度の金額ならば海外FX業者を利用したほうが、税金は安く上がっていることがわかります。

ただしこの為替太郎氏のケースは、かなり控除額がいろいろとあるので税率も低く抑えられていますが、独身者でほとんど控除になるものがなく基礎控除と社会保険、生命保険程度しかない場合には、税率はもっと高くなることが予想されます。

個々人の状況で海外FXの税金が異なるというのは、これがあるからで、同じ給与所得の額面が660万円の状況下で、100万円の海外FX利益がでても納税額は相当異なるものになるというわけです。

まずはご自身の今年の源泉徴収票をよく見て、FXの利益を加算するとどのぐらい税率が上がり、具体的な税額が増えるのかを、とにかく一度計算してみる必要があるのです。

ここでは具体的な事例はご紹介しませんが、年収が2000万に近いもしくはそれを超えるレベルにあって、海外FXでさらに大きな利益が出ている場合、とくに課税所得金額で4000万を超えるような場合には、最高税率の45%が適用になりますから、海外FXを使うとほぼ利益の半分を税金で納めることになるというのもまんざら嘘ではなくなります。

サラリーマンの場合、節税といっても手段は限られることになりますが、ローンを組んで賃貸マンションなどを購入して賃貸に回した場合には、場合によっては損失が計上できるケースもあり、こうしたものとの損益通算を海外FXの利益と実施することは可能になります。

ただ、利益を相殺するために無理に損失を出すのは、かなり問題がありますから、慎重に対応することが求められそうです。

■給与所得と合算される場合、まとめ

年収2000万以下の給与所得者が、海外FXでどの位税金を払うことになるかを確認するためには、まず会社から支給された源泉徴収票をもとに給与だけの課税所得を確認することです。

この課税所得に海外FXの収益(FXでの獲得額から経費を差し引いたもの)を加算してみて、果たして税率がどのランクに上がるかを確認するとともに、実際にその税率で税額を計算してみる必要があります。

それにより、どのぐらいの税額が増加になるかが、はっきりすることになります。

ここまでやってみますと、すでにご紹介しているように両建てをして、翌年にいくら利益を繰り延べすると有利になるかがはっきりしてくることになるのです。

毎年コンスタントに利益を出せている優秀なトレーダーの場合、繰り延べを考えてもまた翌年以降に同じ問題が生じることになりますから、納税に関してはあまり逃げ場がないのが現実の状況といえます。

ノミ太
自分がどのパターンに該当するのかを知って、確定申告をしないといけないね。
海外FXキラー
実際の確定申告の手順については、別途記事にしてありますのでご参考ください。

 

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Author 著作者

海外FXキラー

FXなどの投資で生計を立てて15年がたちます。現在、複数の海外FX口座を動かして利益を出しています。海外への移動も月に2回ほどあり、海外ブローカーとの打ち合わせや、投資仲間との交流をしています。 また、以前はFX情報商材に関して日本一アクセスの多いレビューサイトを運営していました。 そのような経験を踏まえ、海外FXに関する様々な情報を提供していきます。 コメント欄やメールでお気軽にご相談ください。 ツイッターも始めました。

ノミ太くん

海外FX初心者の後輩。いつも頼み(タノミ)ごとばかりで、ネット上にある儲け話を鵜呑み(ウノミ)にして失敗ばかりしている。なので、ノミ太君と命名されている。
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