海外FXのハイレバレッジ取引環境で、かなりの確率で利益を収めることができる売買手法がスキャルピングとなります。
証拠金がきわめて少ないため利益がでるときは、驚くほど効率的なトレードができるのがハイレバの海外FXですが、その一方で見立てが狂ってエントリーしたポジションが含み損を抱えだすと、とてつもなく損失が大きくなるのもまたこうしたハイレバ取引のウイークポイントでもあります。
それをかなりの部分で解消してくれる売買法となるのが、スキャルピングなのです。
■海外FXでもっともリスクなしに売買できる手法がスキャルピング
スキャルピングはその昔、アメリカのインディアンが頭の皮を薄く剥いだことからついた名称で、一回あたりの利益は10銭以下の薄利にしながら相場に長く滞在せず、早ければ数秒、時間がかかっても数分という短時間でエントリーからリカクまでを済ませてしまう方法となります。
したがって時間をかけると、大きな損失リスクに常に直面することになるハイレバレッジのFX取引には非常に親和性の高い方法であり、ハイレバの売買でそれなりに成功している人たちの、かなりの部分がスキャルピングを重視している状況にあるようです。
仮に間違ったと思ったらすぐに損切すれば大きな損失にはなりませんから、証拠金を極力減らさないトレード法としてはハイレバ口座のディールにピッタリであることがわかります。
■スキャルピングは基本的にファンダメンタルズを気にする必要なし
このスキャルピング取引ですが、基本的にはチャートを見て取引するか、達人になればレートパネルだけを見て売買することができる達人も存在するようです。
基本はボリンジャーバンドや一移動平均線、一目均衡表などのトレンドツールとRSI,標準偏差、MADCなどのオシレーター系ツールを組み合わせて、絶好の売買ポイントをさがしてエントリーすることになりますし、チャートにおける相場のプライスアクションから判断して売買をすることも可能になります。
こうしたスキャルピング取引の場合、ポジションエントリーにはファンダメンタルズなどの情報は基本的に一切必要はありません。
あくまで売買する通貨ペアの相場のプライスアクションを見ていれば、エントリーチャンスかどうかは確実に判断できることになります。
基本的にみずからのトレードスタイルに任せて売買することなるというわけです。
実際アルゴリズムなどによる売買でも、平時にはファンダメンタルズを全く考慮しないで売買が進んでいるのが現状です。
ボリンジャーバンドとRSI,標準偏差の組合せ例
■ただし相場のテーマや方向感については理解して臨むに越したことはない
ただ、ファンダメンタルズの認識はFX取引を行う上で、ベースとなるものであることもまた事実で、市場のテーマが何で、どのような材料で相場が動いているのかをしっかり理解しておくことはスキャルにもプラスに働くことになります。
たとえばドル円でいうと、足元の相場の関心が米中の貿易問題で、もっぱら経済指標ではなく政治的要因で動く状況下では突発的な要人発言で相場が大きく跳ねたり、反転することもあるというようなことをあらかじめ認識しておくことは決してマイナスにはなりません。
リアルタイムで相場を見ていますとなぜ大きく動いたのかとか、いきなり反転下落した理由がわからないといったことに多数直面することになりますが、市場のテーマやファンダ情報を把握していれば類推することもできますし、経済指標などで相場が大きく変動した場合でもその理由をすぐに理解することができるようになるのです。
ただし、ファンダメンタルズだけではFXの売買で勝つことはできません。
あくまでテクニカルチャートが示す方向感や、売買シグナルと合致したときにエントリーすることが重要になってくるのです。
スキャルで連勝率の高い熟練したトレーダーは、そうした情報もすべて理解した上で相場に臨んでいます。
上がるか下がるかしかないFX相場で適当に判断するのでは博打にすぎません。
あくまで動く確率の高いほうに向けて売買を仕組んでいくことで、勝率を高めていくのがプロアクティブなFXトレーダーといえるのです。