海外FXには様々な取引手法が存在します。
その中でも超短期売買を繰り返す「スキャルピング」は、FXトレーダーに人気の取引手法となっています。
しかし実際にスキャルピングで利益を上げるためには、それ相応の準備と知識が必要です。
そこで、この記事ではスキャルピングについての情報や、スキャルピング向きの条件、取引環境などを徹底解説していきます。
もくじ
■スキャルピング向けオススメ海外FX業者
まずは、個人的にスキャルピング向きでオススメできる海外FX業者を4社を紹介します。
スキャルピングに向いている理由や条件などの細かい事情などは、この記事で詳しく解説していきます。
XM
国内でも圧倒的な人気を誇る海外FX業者であるXMも、スキャルピングには向いた口座と言うことができます。
正直なところそれほどスプレッドが狭いわけではありませんが、ドル円やユーロドルなどはスキャルピンに利用してもしっかり利益がとれ、しかも約定力が高いことから多くのユーザーがスキャルにも利用しています。
そしてなにより約定力が高く、しかも888倍のレバレッジを活かすことができますから、スプレッドを含めて考えても非常に信頼性の高い口座であるといえることからスキャルピングのお勧め業者としては1位にノミネートしています。
同社は特段スキャルを容認するようなことは公表していませんが、長年スキャルに利用しても特別咎められることもありませんから安心して利用が可能です。
ただ、かなりスプレッドの広い通貨ペアもありますので、うまくトレードできるかどうかはよく検証してから選択することが肝要となります。
XMにはスプレッドの狭いZERO口座も用意されていますので、スプレッドを気にされるならこちらのZERO口座(ECN口座)がお勧めとなりますが、通常のスタンダード口座やマイクロ口座(STP口座)でも十分に利用は可能です。
TitanFX
タイタンFXもスキャルピングには向いている企業で、オススメは「ブレード口座(ECN口座)」です。
最大レバレッジに関してはAXIORYよりも高い500倍で、ドル円での平均スプレッドは1.2pipsとAXIORYと比べると高いものの、業界最高水準を達成しています。
取引手数料は片道3.5ドルとAXIORYよりも割高ですが、安い範囲に入ります。
サーバーも高速に動き、約定力も問題ありません。
またスキャルピングに関して一切の制約がなく、EAを用いたシステムトレードも可能です。
約定率99.999%、平均約定スピード0.338秒というデータが出ています。
またロスカット水準に関しても、証拠金維持率が20%以下になるまでロスカットが執行されないため粘って取引をすることも可能です。
もちろん追証もないのでリスクを抑えて取引可能です。
例えば、ユーロドルの平均スプレッドが0.9pipsとAXIORYよりも低スプレッドの通貨ペアもあるので、基本的にはこの二つの業者で最安のスプレッドの通貨ペアを選択していくというのが、スプレッド派トレーダーの王道的な海外FX口座選びとなるでしょう。
当サイトでタイタンFXを海外FX業者で一番オススメしている理由⇒
AXIORY
AXIORYは、最大レバレッジが400倍とほかの業者と比べて飛び抜けているわけではありません。
しかし特に海外FX業者でのスキャルピングにおいて、大事なのは最大レバレッジよりもスプレッドや約定力です。
特にスキャルピングにおいて、相性がいいのはAXIORYの「ナノスプレッド口座(ECN口座)」です。
AXIORYは業界屈指の低スプレッドで、例えばドル円の平均スプレッドは1.0pipsと確かに低いことがわかります。
また取引手数料は、1ロット片道3ドルと非常に安いです。
またAXIORYは約定力も非常に強いことで有名で、約定スピードが0.297 秒、注文執行率99%と好評しています。
また、上に「NDD方式と書いてあっても信用してはいけない」と書きましたが、ここは完全にNDD方式となります。
つまりブローカー側からトレーダーの取引に関与する可能性は0なので、スキャルピングも含めどのような取引方法も可能となります。
「AXIORYはECN方式なので約定スピードが遅くなってしまうのではないか」という鋭い質問もあります。
確かにSTP方式と比べてECNは概して約定スピードに遅れが出てくるのですが、AXIORYの場合は提携しているLP業者が非常に多いため、ECN口座でもそのような遅れがあまり気になりません。
またゼロカットシステムも採用しているため、リスクを最小限に抑えて取引することが可能です。
TRADEVIEW
TRADEVIEWは、上の3つの企業と比べてFXランキングなどで見る機会が少ない業者ですが、2004年創業の割と老舗の部類に入る海外FXブローカーです。
実はこのTRADEVIEWという会社が、一番スキャルピングに向いているかもしれません。
まず、TRADEVIEWは業界でスプレッドが一番狭いと言えます。
xLeverage口座(MT4口座)は最小スプレッド0.0Pipsから始まり、手数料を合わせたとしても合計取引コストは非常に低くなります。
ECN口座を選んだとしても、片道取引手数料が0.25pipsと上の二つと比べても圧倒的に安いことがわかります。
約定スピードも高速で、TRADE VIEWの取引サーバーは世界最高の強度と速さを誇るデータセンターであるエクイニクス社のデータセンター「NY4」に置かれており、信頼性が高く、約定力のある企業の多くがここを使用しています。
無料VPSサーバーも利用可能な為、さらにその安定性に信頼を置くことができます。
実際そのスピード感と安定感は口コミなどでも高評価で、スリッページを気にすることもありません。
また信頼性の評価も高く、また他業者が不都合な情報を隠す一方、本当に様々な情報を開示しており、ライセンスリストの公開、年間報告書の開示、外部監査役による監査証明の公開など非常にクリアな運営であることがわかります。
その反面デメリットとして、TRADEVIEWのInnovative Liquidity Connector口座はレバレッジが200倍とほかの業者と比べると圧倒的に低いことに加え、ロスカット水準が100%となるためあらかじめ取引口座に多くの証拠金をおいておく必要があります。
以上のことから取引に使える資産の少ないFX初心者向きの口座ではありませんが、FX経験者が追加口座としてスキャルピング用口座を開設するのにぴったりの業者といえるでしょう。
■スキャルピングとは
・超短期売買の手法
「FX」と一言いえどもそこには様々な取引方法や作戦が存在します。
例えば株取引などをしたことがある方はデイトレードやスイングトレード、ロングポジションやショートポジションなど聞いたことなどあるでしょう。
スキャルピングもその中の一つで、具体的には超短期売買を繰り返す取引手法です。
デイトレードもスキャルピングと同じ「ショートポジション」の部類に入りますがスキャルピングの場合はデイトレードよりもさらに短いスパンでの取引となります。
オンラインFX取引が盛んになる前の店頭取引FXでは、ある特定通貨を持ってそれを一定時間保有するいわゆる「ロングポジション」が主流でした。
スキャルピングは、インターネットの普及とともに発展したトレード手法ともいえます。
・名前の由来
超短期売買を繰り返す取引手法であるスキャルピングですが、「インディアンの頭皮を剥ぐ風習」が名前の由来となっています。
元々、北米先住民(アメリカ・インディアン)は、勝負に勝った戦利品としまして敵の頭の皮を剥ぎ取る風習があり、その「薄く頭皮を剥ぐ」=「薄く利鞘を剥ぐように稼ごうとする取引手法」という意味があるようです。
ちなみに、スキャルピング(Scalping)の「Scalp」とは、剥ぎ取った頭髪に付着している頭皮のことを指しています。
・スキャルピングのメリット
スキャルピングのメリットは、きわめて売買リスクが少ないことがあげられます。
とにかく方向が間違ったと思えばすぐに損切して再度入りなおせばいいわけですから、ファンダメンタルズの影響も受けず足元の相場の状況だけから判断して売買していくことになり、余分なことを考えなくていいのが大きなメリットになります。
・スキャルピングのデメリット
スキャルピングのデメリットとしてあげられるのが、常に一定の売買リスクがあるのに得られる利益が非常に少ないという点です。
一部のトレーダーはこの儲けの少ないリスクを非常に嫌気するケースもありますが、ここからは取引すぐご本人がそれをデメリットとして感じるかどうか次第ということになります。
・デイトレやスイングとの違い
デイトレやスイング取引きなら一回のディールで獲得できる利益はもっと大きなものになりますから、投資効率は高くなるといえます。
ただ、スイングで取引するなら日足でトレンドが出ていることが必要となりますから年間を通じてトレードとしての参入機会はかなり限られることになりますし、デイトレでもなにがしかの時間足でトレンドが出ていることが利益確保には必須のものであり、あきらかにスキャルピングに比べますと参入機会は減るということができます。
・スキャルピングはなぜ人気があるのか?
スキャルピングはチャートを見ながらエントリータイミングさえ間違わなければ少しずつ利益を積み上げていくことができ、相場の方向性など難しいことを考える必要がない点が多くの初心者をはじめとするトレーダーに人気となっています。
また年間で億を稼ぐようなトレーダーであっても愚直にスキャルピングに徹して大きな利益を上げている方も多く、実はスキャルピングは相場の変化に負けない見かけ以上に奥の深いトレード手法といえるのです。
・海外FX業者がスキャルピングにオススメの理由
海外FXブローカーの大きな特徴として「ハイレバレッジ」というものが挙げられます。
国内FX業者の最大レバレッジを見てみると国内金融庁の規制の関係からせいぜい最大レバレッジが25倍ほどが上限となっています。
25倍でも先ほどの例を見てみると非常に大きな金額で取引できることが想像できると思いますが、海外FXの場合はそれとは比べものにならないくらいのレバレッジで取引可能で、海外FX平均で400-500倍、大きなところだと最大レバレッジ1000倍というところもあるくらいです。
このようなハイレバレッジを利用できるからこそ、海外FXは大きな儲けを出すチャンスがあるといえるのです。
■スキャルピングを禁止にしている業者
FX業者の中には、スキャルピングを禁止している業者も存在します。
しかし、OTC取引を採用している国内FX業者と比較すると、NDD方式の海外FX業者の場合は禁止している業者は圧倒的に少ないです。
・国内FX業者がスキャルピング禁止の理由
国内のFX業者が、スキャルピングを禁止するところが多いのには、明確な理由が存在します。
ひとつは自動的にカバー先を見つけて取引をする「NDD方式」をとらない業者がいることが大きな要因となっています。
すべて外だしでカバー先があれば、業者はそれにスプレッド分の利益をのせればいいだけですから損失を被ることはないのですが、相対取引で社内にデスクをおいている場合には、利用するトレーダーと業者の間に利益相反が起きることになり、トレーダーが儲かると業者が損失を被るという状況が生まれることになるわけです。
特に短時間で売ったり買ったりを繰り返されると、利益を確保する手立てが無くなってしまうことから特定のDD方式の取引をしている業者には嫌がれているのが実情で、実際に明確に禁止を謳い、過度な利用者は口座凍結にでる強硬な業者も存在します。
具体的にはGMMクリック証券とDMM FXは、約款上の禁止事項としてスキャルピングを挙げています。
ただ、どのレベルまでが許容されて、どこから禁止になるのかについては、業者判断と謳っているだけで具体的な基準は不明確な状況です。
・海外FX業者でもスキャルピングを禁止している場合
また、NDD方式をとる海外の業者でもスキャルピングを禁止するところは存在します。
海外のFX業者に一部見られる状況ですが、こちらは利益相反ではなく、サーバーの効率性を阻害することになるため結構嫌がる業者が多いのが実情です。
また自動売買のEAによるシステムトレードのスキャルピングの場合、あまりにも注文量が多くなるため嫌気する業者が多いのも事実です。
ただ、通常10万通貨程度で売買をするものまでサーバーの負荷を指摘されたのでは取引にはなりませんから、一般的にはそれほどうるさくは言われない状況のようです。
さらに通常はスキャルピング可能でも、条件付で禁止している海外FX会社もあります。
例えば、代表的なところで言えば、色々な海外FXのランキングサイトでも紹介されているLAND-FX(ランドFX)で、公式Webサイトでサーバーの負荷やリスクヘッジの観点から経済指標発表時におけるスキャルピングの禁止を明記しています。
ここでの注意点はあくまで「経済指標発表時」のみスキャルピング禁止なのであって、通常時はOKだということです。
よくこの条件を悪く解釈し、LAND-FXがスキャルピングに向いていない企業とするブログ記事も見られますがそんなことはありませんし、LAND-FXでスキャルピング手法を使い、大きな利益を出しておられるトレーダーの方もいらっしゃいます。
また他の海外FX業者であるDynamicTrade(ダイナミックトレード)に関しては、「スキャルピング取引禁止」との特定の文言があるわけではないのですが、FXペアの取引後120秒以内にそのポジションを手放すことは禁止されています。
「損切りの場合は120秒以内でも可能」 と記載されていますが、それにしてもこれは事実上スキャルピングを禁止しているようなものなので、DynamicTradeに関してスキャルピングトレードをすることはオススメできません。
このように、スキャルピング目的で新規FX口座開設を行なう際には利用規約をよく読み、たとえ「スキャルピング」というワードが使われていないにしろ、実質それが禁止されている、またはできないような条件になっていあいかどうかを確かめることが重要です。
一方、スキャルピングを特別規制しない会社も多く存在します。
Iron FXやTitan FXは全く規制をしていませんし、長年スキャルピングでの売買を繰り返していてもXMは問題なく利用可能です。
・スキャルピング禁止業者への対策
スキャルピング禁止業者への対策で有効なものがあるかといえば、判断は相手側になりますのでなにか有効な対策があるかといえばとにかく禁止業者は使わないことしかあげられません。
したがって最高の方法があるとすれば、文句を言わない業者を見つけ出すこと以外にはなさそうな状況です。
一般的にECNで対応している業者はサーバーの負荷などといったけち臭いことは言わないのが常ですが、それ以外のSTP方式の業者でも普通に取引していればうるさく言わないところは見つかりますので、丹念に業者選択をすることが肝要であるといえそうです。
■スキャルピング向きの業者の条件
条件1・スプレッドが狭いかどうか
超短期売買を行なうスキャルピングは、スプレッドの狭さ一つ肝となってくるでしょう。
スプレッドとは約定力とも関係してくる概念なのですが、「トレーダー側が取引注文をしてから本当に注文が確定するまでの誤差分に関してのトレーダー負担」となります。
こういうとややこしいですが、要するに簡単に「取引手数料の一種」と捉えても取引の上では問題ありません。
スプレッドを取引手数料と捉えて、もしスプレッドが広い場合でスキャルピングをするケースを考えてみましょう。
スキャルピングは1取引あたりの小さな値動きで決済を繰り返ししていくため取引量、回数としてはどのFX取引方法よりも大きくなります。
つまりせっかく取引で利益を出しても合計取引コストが膨らみ儲け分が少なくなってしまいます。
またしっかりとスプレッドがいくらになるか計算していない場合、本来は儲けているのにもかかわらずスプレッドや取引手数料のせいで、合計マイナス、結果として負けてしまう可能性さえも出てくるでしょう。
このことからスキャルピングをするならば「スプレッドが狭い」という条件は非常に重要となってきます。
業者のスプレッド比較サイトなどをみると、最小スプレッドと平均スプレッドのどちらも確認できますが、基本的には平均スプレッドでスプレッドの広さを判断していきましょう。
条件2・ハイレバレッジ取引きができるかどうか
上で海外FXブローカーが全体的にハイレバレッジを提供していることを説明しましたが、海外FXの中でもレバレッジ率はピンキリです。
スキャルピング向きの条件として業者を見ていく時、最大レバレッジは高ければ高いほど概してスキャルピングに向いていると言えます。
なぜならハイレバレッジはスキャルピングをする場合においても大きなメリットとなるからです。
超短期売買を繰り返すスキャルピングにおいて一つ一つの取引で大きなレバレッジをかけれる分、合計して大きな利益を出す事が可能となるのです。
このように上限レバレッジの大きい海外FX業者の方が、スキャルピングには圧倒的有利な取引環境といえます。
条件3・ゼロカットシステムが採用されているか
海外FXのメリットの一つに「ゼロカット」があります。
ゼロカットは国内業者では採用していないところも多いのですが、海外業者では反対にこの制度を採用しているところのほうが多くなります。
ゼロカットシステムとは「口座の残高以上の損失は全て業者が負担する」といったシステム内容で、簡単に言えば口座資金がマイナスになってしまったとしてもそれが借金とはならず、口座残高が0にリセットされるのみとなる制度です。
これは別の言い方として「追証なし」という言い方もあります。
海外FXでハイレバレッジを効かせた取引をすることは大きな儲けを出せる反面、大きな損失リスクを抱えているのですが、この制度のおかげでリスクを最小限に抑えて取引可能となります。
ゼロカット制度があることで、トレーダーは「借金」という存在におびえる事なく思いきりのいい取引を行なうことができるのです。
・スキャルピング向きかどうかの最終判断
スキャルピングに適している業者は上で述べた「スキャルピング向きの条件」、つまりスプレッドや約定力、ハイレバレッジなどの特徴を備えた企業であると言えます。
また同じく、上で少し触れたようににスキャルピングに関する規制がないことも非常に重要な条件となると言えます。
また口座資金が少なく、ハイレバレッジでスキャルピングをするとなると、追証なしなどのリスク管理の面でもしっかりとしたところを選ぶべきでしょう。
また概してスキャルピングというのは割と新しい取引手法となるので新興FXブローカーのほうがこの方法がしやすい口座スペックになっていることが多いといえるでしょう。
さらにスキャルピング手法に限った話ではないのですが、海外FX企業選びにおいて「信頼性」というものは一つ重要な要素となってきます。
いくらFXで儲けたとしてもその資金が悪用などされ、詐欺にあってしまったら何の意味もないでしょう。
スキャルピングに適した企業であれば「スキャルピング向きの条件」を持つ企業となりますが、やはり総合的に見てメリットの多く安全性のある業者を選ぶというのが基本になってきます。
■海外FXでのスキャルピング手法
・海外FXを使ったスキャルピングのコツ
海外FXでスキャルピングするコツですが、こればかりは「自分で探していくほかない」と言えます。
スキャルピングに関してのテクニックなどはもちろんあるのですが、それをすれば必ず儲かるというわけではなく、むしろ個人的にはFXの経験やメンタルのほうが大事になってくると思っています。
例えばFXを「ギャンブル」と捉えてやっている限りいつまでも儲けることはできないでしょう。
簡単に儲けることができると言われているハイレバ&スキャルピング取引ですが、すぐに儲けることを考えるのではなく、基本的な知識を身につけ、戦略的にどうしたら儲けていけるかと言うことを「考えながら」取引していくという方法が最大のコツと言えます。
以下でそのスキャルピングのための、基本的な知識と方向性について見ていきたいと思います。
・初心者でもスキャルピングで勝つ為のコツ
初心者がスキャルピングで勝つための最大のポイントといえば、やはりエントリータイミングに尽きるといえます。
一回のスキャルピングでとれるのは数銭から10銭程度が殆どですから、狙った方向に動くタイミングでエントリーすればなにがしかの利益は確保できるはずです。
しかし実際にエントリーしたらすぐに反対方向に行ってしまったということが頻発するのであれば、それはエントリーのタイミングが限りなく間違っているからです。
どういうチャートをみてエントリーしているのかを一旦考え直してみて、より精度の高いエントリータイミングが見つけられるチャートを利用することを心掛ける必要があります。
このエントリータイミングは人によってボリンジャーバンドを使う人もいればRSIだけで売買する人もおり、実に様々ですが、人がやっている手法をまねて利益が出せるならなんの問題もありませんが、同じように利益が出せないのであればやはり自分で判断できるツールを見つけ出す必要があります。
多くの初心者は人のまねをしようとしますが、殆どうまくいきません。
誰かがやっていることを同じことでうまくいかないなら、自ら判断できるものを見つけ出す必要があることだけは肝に銘じる必要があります。
・低スプレッド&約定力はスキャルピングの基本
またスキャルピングは取引量がどうしても多くなってしまうので、なるべく取引手数料を安く、低スプレッドの業者、口座、通貨ペアを選択することが重要です。
また少ない値動きで俊敏に売り買いを繰り返すため、しっかりと注文通りに動いてくれる業者の約定力、約定スピードも非常に重要です。
上でも繰り返し触れていることですが、それだけスキャルピング手法において基本であり本当に大切な要素なのです。
・海外FXスキャルピングのおすすめ手法
FXトレードをする際は裁量取引、つまり成り行き注文で適当にやるやり方もあるのですが、このようなやり方はスキャルピングに限らずオススメできるものではありません。
またよく「スキャルピングは反射神経だ」などという意見も見ますが、それでは運に頼ることが多くなってしまうため、これもやはりいい方法とは言えません。
スキャルピングのオススメ手法として、まず思い浮かぶのがEAシステムを持ちたシステムトレードです。
指値や逆指値を用いて、あらかじめ儲けるルールを作っておいて、あるラインで確実に利食いをしたり、リスク管理としての損切りをするなどをしていくことは現在のスキャルピングトレーダーにとっては必須といえるのでしょう。
このように取引を自動化することで、手動ではできないレベルでの高速な取引も可能となりますし、人間の心理とは裏腹に客観的にルールに則って取引が進んでいくため、思ったとうりの結果が出しやすく、つまり儲けることができる確率が上がってきます。
・スキャルピングでトレードしやすい通貨ペア
いざスキャルピングを始めるとして、口座を選択した後、具体的にどのような通貨ペアで取引をしていこうかと迷われる方も多いと思います。
世界には様々な国があり、それに伴い通貨があるため、その組み合わせは膨大で確かにその中から一つ選択するというのは難しいように思えます。
通貨ペア選択の基本的な方針としては、まずその業者においてスプレッドの狭い通貨を選択すべきだということです。
上で述べたようにスキャルピングにおいて、1取引あたりのコストを減らすことは非常に需要だからです。
次に重視する点は通貨の流動性です。
通貨の流動性とは「その通貨が市場でどれほど活発に取引されるか」ということで、米ドル、英ポンド、円などのメジャー通貨は通貨の流動性の高い通貨ということが言えます。
流動性の高い通貨を選ぶことはすなわち約定力を上げることにつながるため、これも上で述べたようにスキャルピングにとっては非常に重要なことです。
よく「値動きが激しい通貨がいい」という意見も聞きます。
例えば、ポンド/円はドル/円と比べて値動きが激しく、常に値動きがあるので、儲けやすい反面非常にリスクある取引となってしまいます。
確かに値動きが大きければ大きいほど儲ける確率も高まるのですが、ハイレバレッジを効かせたスキャルピングにおいては反対に大きな損失リスクも高まってしまうので、値動きが安定してい通貨の方がいいでしょう。
またこのような通貨はスプレッドが往々にして広くなってしまいます。
以上のことと私たちが日本人であるということも考慮すると、やはりスキャルピング取引において一番適している通貨は「ドル円」通貨ペアであると言えます。
ドル/円は、基本的に「安定した値動き」をするためスキャルピングには不向きとされていますが、スキャルピング初心者の方はまずドル/円で取引を開始する方が
リスクを考える上ではベストな選択肢と言えるでしょう。
もちろん登録したFX口座でのドル円のスプレッドがほかよりも高いならば、ほかの通貨ペアとドル円通貨ペアの利点を比べてみましょう。
・MT4口座とECN口座どちらがスキャルピング向きか?
海外FXにおいてNDD方式(ノー・ディーリング・ディスク取引)が主流となりますが、NDD方式でも大きく分けて2つの種類の口座があり、ECN口座とSTP口座になります。
海外FXでは多くの業者がMT4(メタトレーダー4)というオープンソースの取引プラットフォームを採用しており、MT4がSTP方式であることからSTP口座=MT4口座という認識でだいたい大丈夫でしょう。
さて、ECNは英語にすると「Electric Communications Network」となり、FXの電子商取引ということになります。
一方STPは英語にすると「Straight Through Processing」となり、注文、約定、決済まで取引システムが自動で処理され、ブローカーが取引に介在しません。
STP方式であるMT4口座の取引プロセスとしてはトレーダーが注文したものがブローカーにそれが届き、ブローカーがカバー先のLP(=大手金融機関)と取引をするという形でブローカー側が仲介役としての役割を果たします。
それに対しECN口座はトレーダーが注文したものがブローカーを仲介しないでインターバンク市場(各機関・大口トレーダーの注文が集まる場所)に直接行き、そこでその注文通貨ペアのマッチングがされます。
またブローカーを介さないのでブローカー側から課される取引手数料(スプレッドを除く)が課されないことが特徴です。
このような説明を聞くとECN口座のほうが優れているように聞こえますが、実はECN口座のほうがスプレッドが広くなり、合計取引コストを比べるとSTPより多くかかってしまうことが多いようです。
ECNはそのままインターバンク市場に流しトレーダー同士での売買取引成立を模索する方法なので、このため通貨の流動性がどうしても低くなってしまします。
つまり、約定力の面でMT4口座より劣り、それに付随しスプレッドも広くなってしまうのです。
ではECN口座を選ぶべきではないのかと言うとそういうわけではなく、例えばドル円通貨ペアなど非常に流動性の高い通貨ペアの場合はコストが安くつく場合が多くなります。
ある通貨ペアごとの合計取引コストについては本当に一つ一つ違ってくるので一概に「どちらがよりお得でスキャルピング向きか」と断定することはできず、自分自身で対応している通貨ペアの取引コストを調べていくのが結局のところ一番早いというのが回答となります。
また取引コスト以外のことを考えるならば、MT4についてくる取引ツールを用いての自動売買はEAを駆使するシステムトレーダーがスキャルピングをする際には有効といえるでしょう。
・補足:「NDD方式を採用」と宣伝する企業にも注意が必要
海外FXブローカーでは「NDD方式が主流」と上で書きました。
それは間違いではありませんが「NDD方式を採用」と宣言しているにもかかわらず、実はDD取引のようなことをしている詐欺業者もあります。
また「同じ業者である特定の口座ではNDD方式だけど、別の口座はDD、OTC方式」などのシステムをとっている企業もあります。
このことから「NDD方式を採用」とメインサイトに代々的に表示されているからといってそれを信じるのではなく、自分が開く口座のスペックを注意深く見ていく必要があります。
■結論-海外FXでのスキャルピングは約定力とスプレッドが重要
以上が海外FXでスキャルピングをする際に気をつけるべき点となります。
復習するとスキャルピング向きの業者選びについては、スプレッドが狭く約定力が高いことが大事な要素となってきます。
筆者のオススメの4業者はXM、AXIORY、TitanFX、TRADEVIEWで取引通貨ペアは迷ったらとりあえずドル円で始めた方がいいでしょう。
コツとしてはあまり大きな値動きは狙わず、システムトレードを用いて自分なりに儲けるシステムを構築していく方法がベストといえます。
どの取引方法でも言えることですが、「損をしないことが」FXで唯一勝てる方法といえるのでリスク管理を第一に手堅く稼いでいけるといいでしょう。