もくじ
■海外FXの取引口座への入金方法について
海外FX業者を利用して取引きする場合に、もっとも国内業者を利用するのと異なるのが入金、出金といったプロセスです。
口座だけ開設して、取引ツールにアクセスしてチャートを確認するだけでは国内業者とはなんら変わらない印象がありますが、海外業者で取引するということは海外に資金を送り出して取引をすることになりますから、実際には国内業者で取引するのとは大きく異なる部分があるのです。
■海外業者への主な5つの入金方法
海外業者は本邦の個人投資家だけを対象としたビジネスをしているわけではありませんので、東南アジアや中東、欧州圏などの顧客にとって利便性の高い入金方法も用意されています。
しかしそのうち国内では機能していないものもあることから、利用にあたっては十分に注意する必要があります。
1.クレジットカード
クレジットカード、もしくは最近ではデビットカードを利用した入金は、海外業者の口座にもっとも早く資金が反映する方法として主流になってきています。
もちろん業者の詳細がわからないのにカード番号を入力して決済するのに抵抗感のある方も多いことと思いますが、こうしたカード決済はサードパーティが提供する仕組みを各業者がサイトにバンドルしているケースが殆どで、FX業者はカード番号や暗証などに全くタッチしていないので安心です。
想像しているほど危ないことはないのが実情となっています。
ただし、カード業者自体がFX業者の決済を受け付けないケースも多く、足元ではVISAの利用が殆どとなっていますが、欧州圏ではマスターカードでの決済も利用できる業者が存在します。
またJCBで決済を可能にしている業者も存在する状況です。
2. 国内銀行口座から業者の指定国内銀行口座に振り込みをする方法
最近多くなっているのが、FX業者が国内の銀行に口座を開設し、そこに振り込みをすることによって海外送金をしなくても資金を口座に反映させられるという方法です。
この方法であれば、国内での振り込みだけで入金が可能となるためかなり便利ですが、残念ながら国内銀行の営業時間だけ利用可能となるため、深夜などは早期の入金ができないデメリットがあります。
実はこうした国内銀行の海外FX業者が口座開設ができるのは、国内に専門の仲介業者が存在するからで、こうした口座開設業務に関わっている業者が新たなオンラインウォレットサービスに参入するケースもではじめています。
3. 銀行口座から海外送金でFX業者の口座に送金する方法(海外送金)
入金の方法で、もっともオーソドックスなのが銀行口座から海外送金する方法です。
ひと昔前までは銀行の窓口で送金をしてその写しをメールに添付して送金の証明とし、送金業者に負担してもらうといった方法が主流でしたが、今ではほとんどこの海外送金による方法を利用する顧客は減少している状況にあります。
また、入金のコストはほとんどの業者が負担してくれるケースが多いのですが、海外から資金が戻ってくる場合には着金コストは自己負担になるため、いかに安いコストで送金と着金ができる業者を選ぶかも重要になります。
最近ではかなり様々な方法が導入されていますが、最悪海外送金でも資金を受け取ることができるような銀行口座を保有しておくことが重要といえます。
4. ビットコインによる入金
一部の海外業者では、いち早くビットコインで入金ができるサービスを始めて話題となりました。
仮想通貨から入金して仮想通貨に出金することができれば、既存の金融機関も通しませんから非常に都合のいい方法にも思えましたが、実際には入金額しか出金ができない状況で、ビットコインの価格が上昇してしまうと出金により手元に戻るビットコインは日本円の金額は同じでもビットコインとしては減少するといったことも生じるようになっています。
また国内の場合、取引所に口座を開設してから実際に送金して着金するまでに想像以上に時間がかかるうえ、ビットコインが値上がりした場合には、こうした送金履歴もすべて確定申告時に開示しなくてはならず、かならずしも利便性の高い入金方法とは言えないうえに、決済にビットコインを利用するユーザーが極めて限定的なことから、利用は拡大していないのが現状です。
5. 決済代行会社を利用した入金
銀行間の海外送金を利用しないでも、もっと速く、安く送金ができる方法として普及してきたのがいわゆる決済代行会社を利用した入金の方法です。
現状ではPaypal,Skrill,Webmoneyなど複数の業者を利用して海外FX業者に入金できるサービスがで提供されていますが、海外では普及しているものの、こうしたサービスは国内では非常になじみがなく、しかもFX専用に仕立てられたサービスではないことから、使い勝手はいまひとつといった状況で、一部の海外業者は利用者が少ないことや利便性がイマイチであることから、こうしたサービスを外す動きに出ています。
それとは対照的に導入が進んでいるのが、オンラインウォレットと呼ばれるネット上の口座サービスになっています。
現在人気になっているのが多くの業者で利用の進んでいる、MybitwalletとSticPayです。
両社での入出金は、24時間OKでMybitwalletから国内口座への出金が国内送金扱いで、手数料が非常に安い点が人気を博しています。
またStickPayも入金が速く、出金時には専用の無記名デビットカードを発行してもらえば、国内のATMから資金を引き出すことができることから人気が高くなっています。
この二つのサービスは明確には開示していませんが、かなり海外FXへの入出金を意識して設計されたサービスであることから、使い勝手はかなりよくどちらもその利便性を十分に発揮させられればお得な方法になるといえます。
※人気だったネッテラーからの海外口座に送金は利用不可になる
海外送金コストが安くて早いということで、一時期国内でも利用がさかんに行われるようになったのがネッテラーによる入金です。
海外ではまだそれなりの数の利用者が存在することから入金サービスの方法として設定している業者も多いのですが、実は2016年10月時点で国内のサービスから徹底することとなってしまったため、日本人の顧客は現在利用することができない状況です。
ネッテラーには専用のデビットカードが発行されていましたので、ネット上での入金操作や出金時にATMから出金できるなどの様々な利便性がありましたが、現状ではその利用は一切できないという残念な事態になってしまいました。
■入金にかかる送金コスト一覧表
送金にかかるコストは以下の表のようになります。
海外送金や国内振り込み、ビットコイン送金はどの金融機関、業者に依頼するかによってかなりコストが変わります。
■海外FXでオススメの入金方法
入金に関してはどの海外FX業者でも一定の入金手数料の実コストを負担してくれますから、もっともいいのは早く口座に反映するサービスを利用することになります。
現状では国内の店頭業者とほとんど遜色のない形で入金ができるものとしては、クレジットカートもしはデビットカードで入金するのがベストの方法となります。
その次に24時間稼働してリアルタイム性が高いといえば、Mybitwalletが便利な仕組みとなります。
Stickpayは入金に応分の費用がかかりますので、むしろ出金時に利用するサービスとしてオススメになります。
■海外FXブローカーを利用する際の、入出金のルールについて
海外ブローカーを利用する場合、特に注意しなくてはならないのがマネーロンダリングに絡むルールの順守です。
まず当たり前のことですが自分の口座から入金の手配をすることが必要になりますし、ほとんどの業者は入金ルートを利用して同額出金する形になりますので、クレジットカードやデビットカードで入金した分は払い戻しの形で出金され、それを超える部分だけが違う出金ルートになります。
ただし最近は一部のカード会社で払い戻しの形をとらないケースも出てきており、入金だけしか使えないこともありますので、個別に確認することが必要です。
■入金ボーナスはどの入金方法でも受け取れるのか?
最近では入金ボーナスを支給してくれる海外業者はことのほか減少していますが、このサービスを行っているところはほとんどどのルートを使って入金してもボーナスは支給されますので、特定のルート経由で入金したものがボーナスの対象にならないといったことはありません。
現状ではXMやFBSが主要な入金ボーナス対応海外FX口座となっていますが、そのどちらもあらゆる入金ルートを利用してもしっかりボーナスを手に入れることが可能となっています。
■入金よりもコストがかかるのが出金
入金に関してはどの方法を利用しても、ほとんどの海外FX業者がそのコストを負担してくれるところが多いので、口座に資金が反映されるまでの時間に違いがある以外はそれほど大きな問題はありませんが、もっとも気を遣うのはむしろ出金に関してということになります。
クレジットカードなどは入金分しか出金できませんし、最近ではそれもままならない設定になっていることがあるので、海外送金かオンラインウォレットを利用して資金を国内に戻すことが必要となります。
最近ではオンラインウォレットにかなり安く国内銀行まで送金できる仕組みが登場していますし、無記名のデビットカードを利用することでATMから出金できるサービスも始まっています。
せっかくならば、出金のことも考えてサービスを選んでいくことが重要になります。
入金に関しては、クレジットカードなどやオンラインウォレットを利用すれば、ほぼリアルタイムで口座に入金額が反映するようになっていますので、利便性の観点から選択すればそれで済む形ですが、出金に関してはより受け取り側の支払いコストにも気を配る必要があります。
そういう意味では、資金の入金と出金といった行き返りに利用するサービスを異なるものを選択する、ということも必要になることを事前によく理解しておく必要あがりそうです。