国内FX業者にはない多くのメリットを提供してくれる海外FX業者ですが、そのうちの一つにFX自動売買を行なえる事が挙げられます。
何もせずとも、システムに沿って勝手にFX取引を行なってくれる自動売買(EA)は大変便利です。
また、そんな自動売買で利益をあげていくためには、EA」ついて知っておくことも大事なポイントです。
この記事では、自動売買に必要なプログラムであるEAについて徹底解説していきます。
もくじ
■EAとは?
EAとは、「Expert Advisors」の略であり、直訳すれば「専門家の助言」となります。
EAは元々「MT4(メタトレーダー)」の用語であるため、EAと聞くとMT4をイメージする方が多いかもしれません。
EAは、売買ロジックを記述したソフトウェアであり、プラットフォームにセットすることにより起動します。
そのため、EA単体では稼動することは不可能です。
しかし、MT4だけでなく他のプラットフォームにセットできるEAも存在するため、MT4がなくともEAを起動することは可能となっています。
海外のものが多い
EAの種類は数多く存在しますが、圧倒的に海外のものが多いです。
そのため、ハイレバレッジをきかせた自動売買を行なうことが可能となるので、少額の資金でも大きな利益を狙う事ができます。
しかし、海外のEAは詐欺まがいのものも少なくはないので注意が必要です。
甘い広告などに騙されず、データなどをしっかりと吟味し、どのような取引システムなのか把握した上で利用する必要があります。
無料のものもある
EAには、有料のものがあれば無料のEAもあります。
種類が大変豊富なため、選択肢は非常に広いです。
また、有料だから優秀なシステムというわけではなく、無料のEAでも優れているものは存在するので、選びがいがあるといえるでしょう。
一見敷居が高そうな自動売買ですが、無料のものから気軽に始めることも可能なのです。
返金・返品保証があるものも
海外の有料EAの中には、返金・返品保証がついているものが多くあります。
高価なものが多いEAですので、これは嬉しいサービスといえるでしょう。
また、保証期間は30日~60日と長めに設定してある事が多く、期間内ならば「動かない」「利益が出ない」などのクレームに対応し、可能であれば返金や返品などを行なってくれます。
そのため、EAの購入を検討しているならば、返金・返品保証がついているEAがおすすめです。
自分でつくることも可能
基本的に、自動売買は他人が製作したEAを利用して取引を行なっていきますが、EAは自分で作成することも可能となっています。
また、通常ならば自動売買EAの作成にはプログラミングの知識が要するのですが、最近では「自動売買ソフト作成システム」などを利用することにより、気軽に個人でEAを作成することもできるのです。
EAの紹介サイトなどに満足のいくEAが無い場合は、自分でEAを作成するのも選択肢の一つでしょう。
絶対に儲かるとは限らない
EAは、当然ながら絶対に儲かるとは限りません。
むしろ、継続して利益を上げることのできる優秀なシステムの方が圧倒的に少ないといえるでしょう。
EAの種類は非常に豊富であり、選択肢が多い反面儲けることができるEAを探し出す事が難しいというデメリットもあります。
どのEAもリスクは必ず伴い、尚且つ完全に自己責任なためEAを利用する際にはしっかりと納得した上で取引を行なわなくてはいけません。
■EAを選択する際の注意点
EAを利用する場合、沢山の種類の中から一握りの優秀なものを選択する必要があり、それは大変な作業といえます。
① リスク管理がきちんとしてるEA選ぶ
EAを選択する場合、利益を上げてくれるFX自動売買システムであることは大前提ですが、それ以外にも「リスク管理」をしっかりと行なっているか否かが重要なポイントとなります。
「適正な損切りが設定されているか?」「適正な取引lot数で運用できているか?」など、リスク管理がきちんとしているかどうかを調べておく必要があるのです。
また、EAは突発的な相場の変化に弱いため、場合によっては自分でEAを止めることも必要です。
② 利益を出すために必要な期間
EA取引は、それぞれ利益を出すために必要とする期間が異なります。
短期的にリスクをとりつつ大きな利益を狙うケースや、長期的にコツコツと堅実な利益を積み重ねていくケースなど様々です。
そのため、あなたがどの位の期間で、どの位の利益金額を出したいか、どの程度のリスクをとるかを考慮し、EAは選択するようにしなくてはいけません。
③ 仕組みのわからないものは使わない
EAは、専門的知識の乏しい方でも利用することは可能となっています。
しかし、当然ながら知識があるほうが取引を行なっていくにあたって有利であり、EAも仕組みがわからないものはリスクが高く、闇雲に利用すべきではないといえるでしょう。
EAを使ってトレードを行なうならば、どのような自動売買システムなのか、ある程度把握できるものを利用して取引を行なうようにしましょう。
④ フォワードテストを重視する
EAの購入サイトの中には、フォワードテスト(現在の為替相場での運用テスト)を公開しているサイトがあります。
フォワードテストは、バックテストよりも情報の信頼性が高いため、選考基準としましては間違いなくこちらを重視すべきです。
また、バックテストは過剰に最適化されているケースもあるので、情報を信用し過ぎないよう注意しなくてはいけません。
EAの選択は非常に難しいですが、優秀なEAを利用できるメリットは非常に大きいです。
また、過去に実績のある評価の高いEAは、新規のものよりもリスクが少なくおすすめとなります。
■豊富なEAの取引手法
EAには様々な取引手法や種類があります。
『マーチンゲール手法』
『ナンピン手法』
『スキャルピング』
『デイトレード』
『スイングトレード』
などです。
それぞれリスクや、それに対するリターンが様々であり、トレーダーは好きなEAを組み合わせて取引を行なうことができます。
また、組み合わせによってはリスク緩和を行なうことも可能です。
いずれにしても、各EAの性質を把握することは自動売買を行なうにあたって非常に重要となります。
■デモ口座を使ってEAを試験稼働させる手順
海外FXではほぼすべての業者が取引ツールとして採用しているといっても過言ではないMT4ですが、このMT4を使い始めると非常に気になるのがEA/エキスパートアドバイザーを利用した自動売買ということになります。
しかし、いきなり本番で売買をしてみるというのはかなりリスキーです。
そこでうまく利用していきたいのが、デモ口座の活用です。
通常EAを使った自動売買となると、常時接続する環境が必要であるためVPSの導入は必須となるものですが、とりあえずの試験稼働ですから、電源やネットワークが落ちたら実験失敗と割り切って、まずは自宅のPCにMT4をインストールして実験を開始してみました。
①XMでデモ口座を開設
今回、試験的稼働に利用したのは、XMTradingのデモ口座です。
リアル口座と同じように稼働するXMは使いやすいことから、いかにハイレバレッジで自動売買がワークするかを試すうえでも、絶好の口座ということができます。
XMTradiongのホームページから、下のボタンを押して登録を開始します。
デモ口座の資金は、100万円としレバレッジは888倍、日本円口座でMT4の利用を選択していきます。
上記の登録フォームに、必要事項を入力してボタンを押せば、指定したメールアドレスにIDとパスワードが送られてきますので、MT4をダウンロードし、そのID等を入力すれば即座に取引が開始できます。
②まずは無料EAの物色からスタート
ここまで準備ができたら、いよいよEA探しとなりますが、最初はやはり無償で提供されるEAで試験取引してみるのが絶対おすすめです。
個人的経験からいいますと、有償で価格が高いEAだから優秀かというと決してそういうことでもなく、無償で配布されているEAでも十分に利益を出せるものがあります。
国内の個人投資家なら、やはりドル円で稼働するEAを選択するのが賢明な方法といえます。
無償のEAは、MQL5コミュニティのMT4自動売買のコーナーからも簡単に探すことができますが、今回はあえて市場の評判のいいものを探すためにネット検索からみつけてくることにしました。
その中で高い評判があって、安心感もあることから選択したのが、Proto7 V7という無償EAです。
通貨ペアは、ドル円で5分足で稼働するというのも、日ごろ短い足で取引している自分の感覚に似ていることから迷わず選択してみました。
公表されているProfitは2.63、勝率は93.39%ですから、うまく使えれば下手な裁量取引よりよほど利益が出せるEAとなるため期待がそそられます。
外部の利用者が行ったバックテストのデータも、以下のようなものが開示されています。
ひと目見て非常に印象的なのは、ドローダウンが想像以上に低いことで、これは期待を持たせる内容といえます。
このEAは、月間でほぼ30回から40回売買するそうですので、果たしてしっかりとその機能がワークするのかをチェックすることが重要になります。
④MT4のファイルにインストールですぐに利用可能
MT4へのEAのインストールは簡単です。
まずMT4を開いて、一番左にあるファイルをクリックしますと、下のような画面がでますので、その中からデータファイルを開くをさらにクリックしていきます。
するとファイルが開いて、以下の画面が登場します。
その中から、MQL4をクリックしていきます。
次に以下の画面が開きますから、そのなかでExpertsを選んでこのファイルにEAをコピーすれば、さっそく利用できるようになります。
インストールしたEAはドル円5分足で稼働しますから、チャートは同じ条件で表示しておくことが望ましいですが、EAはチャートがどのような表示でも自動売買ボタンをスタートさせれば勝手に動き始めます。
当然のことですが、このEAは業者のサーバーではなくインストールしたPC上で動いていますので、稼働期間中はネット接続を切らさないこと、さらにPCは常につけっぱなしでスリープ状態にならないように設定しておくことが必要になります。
⑤どの程度ドローダウンが起きるのかをまず確認する
EAによる自動売買で一番恐ろしいのが、利益がでないままドローダウン(含み損)が大きくなることです。
またこうした試験運用は、最低でも1か月以上動かしませんと結果が判断できないのが実情です。
今回利用したEAは、事前のパラメータ数の設定が少ないので、初心者でもすぐに利用可能です。
基本的には、証拠金額とハイリスクでいくか、ローリスクでいくか程度の設定で簡単に始められるところが大きな魅力となります。
もちろん無償のEAは、驚くほどたくさんネット上から探してくることができますので、評判のいいものから順に試してみることが重要です。
⑥危ないときには一旦自動売買を切る
試験運用のEAの場合、実損が出るわけではありませんから、とにかく行きつくところまで放置しておくのでかまいませんが、実際のEAの運用では相場に劇的な変化が起きた時にはそのまま放置せずに、自動売買を一旦OFFにするというのも懸命な判断になります。
ここでご紹介した5分の時間軸で動作するようなものは、相場の変化に合わせて損切を行うことも早めに履行できますが、日足で動くようなEAの場合にはとんでもない含み損を抱えることがあるため、トレーダー自身がスイッチを切るということも必要になるのです。
■海外FX会社によって異なってくる取引プラットフォーム
海外FX会社は、それぞれ提供している取引プラットフォームが異なってきます。
ほとんどのFX会社ではMT4を採用していますが、全てがそうではありません。
中には、独自の取引プラットフォームを提供しているケースもあります。
そのため、EAを購入する際には自分の利用しているプラットフォームにEAが対応しているか把握しておかなくてはいけません。
また、中には複数種類の取引プラットフォームを提供しているブローカーもあるので、沢山のEAに対応したいならばそのようなブローカーの口座開設を検討するといいでしょう。
■まとめ – 海外FXのEAは便利だけど注意点も多い
海外FXのEAは、ハイレバレッジをきかせながら優秀なシステムによる自動売買が行なえるので大変便利です。
しかし、その反面「詐欺まがいの製品がある」「儲ける事ができるEAは一握り」などのデメリットもあるため、利用時には注意しなくてはいけません。
大事なのは、運用実績や評判、フォワードテストの結果、直近のリアル口座での取引歴の有無などのデータから使えるEAを見極めることです。
優秀なEAを見つけ出し、自動売買で大きな利益をあげましょう。