海外FX口座利用における最大の魅力は、何と言っても国内業者では提供されないハイレバレッジを利用することができるということです。
国内の25倍のレバレッジならばいくらの証拠金が必要で、自分の投入証拠金でどの位の金額まで取引できるかは大体検討がつくものですが、ハイレバレッジとなるとそのあたりがもうひとつピンと来ないことも多くなります。
ここでは海外FXのハイレバレッジと、必要証拠金についての計算を考えてみることにします。
もくじ
■レバレッジによる必要証拠金の計算方法
まずレバレッジごとに、どの位の証拠金が必要なのかをしっかり把握することが必要になります。
計算式は簡単。FXのレバレッジは証拠金から算出
たとえば国内の個人投資家が一番好んで利用するドル円の場合を考えてみます。
1000通貨単位の取引をするためには、実際のドル円レートが107円であった場合には107円×1000(通貨)=107,000円がレバレッジ1倍におけるリアルな証拠金額となるわけです。
これを利用するFX業者が提供するレバレッジで割ってあげればいいわけです。
3000倍の最大レバレッジであるFBSの場合
107×1000÷3000=35.6円、約36円が1000通貨単位に必要な証拠金となります。
888倍のXMの場合
107×1000÷888=120.49円でほぼ120円が1000通貨単位のコストになるのです。
25倍の国内現行最大のレバレッジの場合
107×1000÷25=4280円ですから証拠金の差は歴然となるわけです。
同様にユーロ円やポンド円などは対円での価格をベースとして、1000通貨ならそれを掛け合わせてレバレッジで割ってあげれば正確なリアルタイムでの証拠金額がわかることになります。
しかしドルストレートの通貨ペアや、それ以外の場合には自分で簡単に計算するというわけにはいきません。
そんな時に利用できるのが、証拠金計算ツールということになります。
ありがたいことに一般のトレーダーでもこうした証拠金シミュレータを提供してくれるところがありますが、各FX業者のサイトやマイページを見ますと1000通貨あたりの必要証拠金はだいたいすべて毎週更新されながら表示されていますので、それを見るのが確実といえます。
またMT4などで1000通貨ペア購入してみますと、必要証拠金が常に表示されますのでそれを参考にすれば間違いのない証拠金管理ができることになります。
■XMのオールインワン証拠金ツールが便利
たとえば国内のFXトレーダーに人気の最大888倍を提供してくれるXMならば、トレーダー向けにあらゆる証拠金計算をしてくれるオールインワン計算ツールを提供してくれていますので、これを利用すればあらゆる証拠金の疑問がたちどころに解消することになります。
この計算機をつかえば通貨ごとの証拠金からはじまってピップ値、スワップ、損益まで事前に計算していくことができるため非常に便利です。
このツールはXMの会員でなくても利用できます。
500倍などXMが提供しているレバレッジの範囲ならば計算結果を利用することが可能になります。
詳細は以下のとおりになります。
・オールインワンFX計算機
オールインワンFX計算機はその名の通りほぼ希望する全てのことが計算でき、おすすめできるものです。
これ一つあれば問題無いのですが、最初は機能が多すぎて最初は初心者には使いづらいかもしれません。
・リアルタイム通貨換算
現在のある通貨ペアの通貨換算表を表示します。
・pips計算機
それぞれの通貨で1pipsがいくらかを出すのがpips計算機となります。
・必要証拠金計算機
必要証拠金計算を正確に計算したいという方向けのサービスです。
足元のレートから証拠金を導き出します。
・スワップ計算機
トルコリラなど高いスワップが得られる通貨ペアでスワップ運用の専門家には必須ツールとなってきます。
・損益計算機
どのような取引方法を取っているにしろ今の自分の状態がプラスなのか、マイナスなのかしる必要があります。
そのために利用できるのが損益計算機となります。
■個人で計算機を提供してくれるサイト
ざっと見渡しますとXMがもっともこの手の計算関連では親切なサイトを提供してくれているといえますが、個人で同様の計算機を提供してくれているところもありますので、ご自身の利用している業者に同種のサービスがない場合にはこうしたサイトを利用させてもらうのもひとつの手となります。
■必要証拠金額の算定方法
さて、実際にFXで取引をする場合に、どれだけの証拠金が必要なのかということを考える場合には、計算機を利用する前に次のようなことを考える必要があります。
・取引通貨ペアの1日最大損失想定額を測定する
例えばドル円でいいますと、足元での価格変動率はほぼ1日1円程度となります。
したがって相場の一番高いところでドル円を1万通貨買ってしまって1円相場が下落してもストップロスがつかない、証拠金維持率100%以上の金額がいくななのかといった発想で計算することがまず必要になります。
・1日の損失許容額が証拠金の5%ないし10%に収まるように証拠金投入
ドル円1万通貨で1円動くということは1万円の損失がでることになりますから、その損失が全体金額の5%以下の損失に収まるためには1万円を0.05%で割ってあげればよく、20万円の証拠金があればまったく問題なく取引ができることがわかります。
888倍のXMの場合、ドル円の1万通貨のコストはたったの1200円ですから、20万円の証拠金はいささかやり過ぎではありますが、損失ベースから考えてハイレバレッジでの取引でもびくともしない証拠金を考えたときにはこのぐらいの余裕を持っていることが安心材料になります。
仮に損失総額が全体の10%にまで引き上げられれば10万円の証拠金総額ということになるのです。
売買に必要な証拠金からいけば10万通貨分で1万2000円ですから、これだけの証拠金を持っていればいとも簡単に売買できますが、10万通貨で1円想定外の方向に動いてしまいますとあっという間に10万円失うことになりますので、損切をしないで放置しておける金額ではなくなってしまいます。
つまり10万円の証拠金でそこまでの取引をしてしまうと明らかにポジション持ちすぎということになるわけです。
このあたりの感覚は売買証拠金ではなく想定最大損失額から考えて行くことが大切になるのです。
ほかの通貨ペアでも同様の発想で証拠金投入すれば、ハイレバレッジだからといって闇雲に証拠金が無くなるリスクは大きく低減させることができるのです、。
■まとめとして
まずハイレバレッジの口座では、自分が取引する通貨ペアの1000通貨、1万通貨における証拠金コストが一体いくらなのかをしっかり認識する必要があります。
一般的に25倍の国内取引証拠金コストと比較しますと、888倍や1000倍といったものの証拠金は驚くほど低額で、つい余分にポジションをとってしまいがちですが、1日の通貨ペアごとの上下変動幅から考える最大損失想定額から考えて、それが5%ないし10%といった自己設定した損失許容額の枠にはまるように証拠金を投入することが重要なのです。
証拠金ありきでいくらまで取引できるかという発想で相場に臨みますと、ハイレバレッジ取引ではあっという間に証拠金を失うリスクが高まります。
この部分は大きく発想を変えて、ハイレバレッジでもコンサバティブに対応することが重要です。