海外FXは少額の投資資金でも多大な利益を生む事が可能な夢のある投資法であり、非常に人気も高いです。
しかし、実際に専業の海外FXトレーダーになる場合は、様々なリスクが伴います。
この記事では、そんな専業海外FXトレーダーのリスクについてご紹介していきます。
もくじ
■海外FXトレーダーの年収はばらつきが大きい
実際に専業海外FXトレーダーになる方の多くは「儲けたい」という目的の元、転身されると思います。
しかし、実際に安定して海外FXで利益を上げている方はほんの一握りであり、「そう簡単なものではない」というのが実状です。
また、専業海外FXトレーダーの年収はばらつきが大きく、「ある年は赤字だったが、次年度は黒字だった」となるケースは少なくありません。
■大損で退場する人も多い
専業トレーダーに転身される方の多くは、国内FXや海外FXに限らずFX取引は「儲かる」というイメージが強いかと思います。
なぜならば、ネットなどの流れている多くの情報は成功した体験談などが大半であり、そのような「儲けた」という情報に影響されてFXトレードを始める方が多いからです。
また、最近ではかなりの数のアフィリエイトサイトがあり、その中には実際には行なわれていないのに「大幅に利益を上げることに成功した」といった内容のニセ体験談やFXブログなども存在します。
「儲かる」と勘違いするような記事を書くことにより、アフィリエイターはFXの口座開設まで誘導しているのです。
しかし、実際にFX取引で大幅に利益を上げている方は一握りであり、大損で市場から退場する方は決して少なくありません。
国内FXに関しては、個人投資家の負債額が大きくなりすぎてレバレッジ規制を設けたほどです。
ですが、国内FX業者とは違い海外FX業者ならば、追証が無いため口座の投資資金以上の損失が出ません。
国内FXでの大損というのは「借金を残して退場」という意味も含まれますが、海外FXならば「口座の投資資金がなくなり退場」となりますので、どんなに大損しても借金は残らないというのは海外FXの嬉しいメリットと言えます。
■専業トレーダーの社会的信用は低い
社会人になると社会的信用の有無も重要となってきますが、専業トレーダーの社会的信用は非常に低いといえます。
特に、ローンなどの融資を受ける際には痛感することも多いでしょう。
専業トレーダーは、世間的に見れば「無職」と捉えられても珍しくなく、福利厚生制度を利用することもできません。
「職業は?」と聞かれた場合も困るケースが多いのです。
■収入は不安定
専業トレーダーの収入は不安定なため、そのことも社会的信用が無いとされている一因となっています。
誰かから給与を与えてもらうわけではないので、収入がどれだけ伸びるかは自分次第ですし、例え大きな収入があったとしても専業トレーダーと聞いただけで「専業トレーダー=収入が無い」と捉える方もいらっしゃいます。
収入の証明が難しい点は、専業トレーダーの大幅なデメリットといえるでしょう。
■法人化していると多少まし
専業トレーダーとなる場合、個人として開業する方法と法人として開業する方法があります。
また、法人として開業する場合手続きが増えたり初期費用がかかったりしますが、社会的信用は個人トレーダーよりも上となります。
しかし、例え法人だとしても肩書きは「トレーダー」ですので、多少はましといった程度です。
専業トレーダーとは、それほど社会的信用が低い肩書きとなります。
■一度専業になると再就職は難しい
一度専業トレーダーとなると、再就職が難しくなるというデメリットがあります。
それは、職歴に空白期間ができてしまうためであり、専業トレーダーの期間が長ければ長いほど再就職のハードルは上がってしまいます。
リターンが大きい海外FXに魅力を感じ、会社を辞める方もいらっしゃると思います。
しかし、もし専業トレーダーに転身されるならば、しっかりとFX投資で成功できなかった場合のことも想定しておかなくてはいけません。
ここまでご紹介した内容では専業トレーダーはデメリットばかりと感じてしまうかもしれませんが、勿論メリットもあります。
そこで、この項目では専業トレーダーのメリットをご紹介していきます。
■専業トレーダーのメリット
① 利益に上限なし
専業トレーダーの収入はまさに実力次第ですので、場合によっては『億』という金額も稼ぐ事が可能となります。
しかも、海外FXならばハイレバレッジをきかせて取引する事ができるので数万円、数十万円といった少額の投資資金でも大きな利益を狙う事できるのです。
一般の会社員では到底稼ぐことのできない金額を、短期間で稼げる可能性があるということは大きなメリットと言えます。
② 自由に時間の調整が可能
FX市場は日本の場合月曜日の午前6時から7時の間に開始されることが多く、(業者によって異なる)土曜日の午前6時頃に終了します。
また、その時間内でどのぐらい取引を行なうかは自分次第なので、仕事の時間の制限がありません。
好きなだけ働いてもいいですし、好きなだけ休んでも誰も文句は言われることもないので、いくらでも調節が可能となります。
しかし、誰にも注意されないということはいくらでも甘えれるという事でもあるので、自己管理の難しさはあるかもしれません。
③ 誰でも簡単に始めることができる
専業トレーダーとして開業する場合、必要となるのはパソコンとインターネット回線のみとなっています。
勿論、ある程度のスペックや最低限のセキュリティソフトなども必要となってきますが、取引環境を整えることは難しくありません。
「専業トレーダーになりたい」と思い立てば、1週間もあれば十分に売買を始める事が可能となります。
④ 人間関係を気にする必要が無い
近年職場の人間関係に多大なストレスを感じる方が多く、それは社会問題ともなっています。
しかし、一人で作業を行なう専業トレーダーならばそのような煩わしい人間関係の心配もなく、完全に自分のペースで仕事を行なっていく事ができます。
また、「一人では寂しい」という方でも、最近ではSNSの発展によりトレーダー同士の情報交換なども頻繁に行なわれているため、自分が他人と交流したいときだけ言葉を発信すると言う手段もあります。
⑤ FX取引は事実上24時間取引が可能
為替市場というのは、株式市場のように厳密に取引時間が決められているわけではありません。
しかし、おおよその市場時間は決められています。
例えば、東京市場ならば9時~19時が市場時間となっています。
しかし、東京市場が閉まったとしても、その後欧州市場が開き、次にニューヨーク市場となっていますので実質24時間FX取引を行なうことは可能となっているのです。
専業トレーダーは時間にとらわれる事がありません。
■専業トレーダーになる場合は最低限のリスクを考慮しておく
専業トレーダーはメリットも大きいですが、成功できなかった場合のデメリットも大きいです。
そのため、「全ての資産を使わない」「再就職のために何か資格を取っておく」など、海外FX取引で成功できなかった場合の対策をしておく事が重要となります。
また、実際に海外FXで成功している人の多くは副業で行なっていたり、生活費等を捻出したあと余分となったお金で取引をしている方が多く、実際に仕事を辞めてまで専業トレーダーとなるのはリスクが非常に高いです。
一時の感情に任せるのではなく、しっかりと資産状況の確認やリスクマネジメントを行なった上で専業トレーダーになることをおすすめします。