もくじ
トルコリラについて
・トルコの通貨
トルコリラはトルコの通過です。通貨としての価値は現在下がり続けています。
今が底値というわけではないのですが、2017年1月現在、1トルコリラ通貨あたり30円で推移していて過去の最安値の水準です。しかし人気の通貨取引としてよくトレードしたいFX通貨として注目を集めています。
海外FXにおいてこのトルコリラ通貨のどこが魅力なのでしょうか?
この通貨のすごいところは政策金利で2017年1月現在で8.0%という超高金利通貨であることです。この政策金利というものは通貨ごとに変わってきます。
厳密には政策金利と銀行の金利にはおおきな差があるのですが、つまり100万円を銀行に預けたら年間で8万円のプラス、つまり自動的に108万になります。
日本の政策金利が0.1%になるのに対し、大きな違いです。
例えば0.1%で計算したとしても年間で1000円しかプラスにならないのです。このような背景からFX投資で有名なスワップ通貨になっています。
・トルコの現況
トルコは古くから東洋と西洋の架け橋として、そして貿易の中心地として経済的におおきな役割を果たしてきました。
ポストBRICsと言われるVISTAの一つであり、人口も8000万人、そして日本の少子化とは対象的にそのほとんどが若年層です。
このようなことから将来有望な国の一つともされています。
しかし経済的に見れば、歴史的にインフレに悩まされてきており、2005年には通貨を再発行して新トルコリラになるなどの事件もありました。
政治的には2016年の6月28日にはイスタンブール国際空港で死者が40名超もでる、銃撃、自爆テロが起きました。
さらに同年7月16日にトルコで軍事クーデターが起こり、大統領は無事でクーデター自体は失敗に終わったのですが、一時トルコリラが急落する事件も起きました。
この不安定な情勢に加え今年2017年、ドナルドトランプ氏が大統領になった影響も見逃せないでしょう。
アメリカ自身に対してのおおきな経済をすると明言しており大規模な減税、インフレ投資の拡大、金融やエネルギー関連の規制の緩和を掲げており、ますますトルコのような新興国から投資対象はアメリカになっていくでしょう。
このような事情からトルコリラは前代未聞の最安値となっているにもかかわらず「もっと下がるのでは」という懸念と、事態の一時的な収束によりこれから回復するのではないかという見通しが両方で見られ、さらなる問題の発生もあり得るため、トルコリラは予測が難しい通貨の一つと言えるでしょう。
・スプレッドが広い
トルコリラなど新興国の通貨はスプレッドが広い通貨と言われています。理由としてはその需要の低さが挙げられるでしょう。
なのでもしデイトレなどのスキャルピング手法をされるつもりの方は対象通貨としてトルコリラはおすすめできません。
なぜなら取引の度にそのスプレッドによって少しづつ儲けがマイナスになってしまうからです。
のちに述べるようなスワップ運用を中心としたロングポジションでの取引がおすすめです。
・流動性リスク
流動性とはその通貨の取引が活発かどうかを示すものです。
つまり流動性が高い通貨とは取引が活発に行われ、売買が容易な通貨と評価することができます。
反対に流動性が低いとはその通貨を取引する絶対数が少なく、売買がしにくい通貨となります。
そして流動性リスクについてですが、これによって取引がしたいときに取引ができないというリスクが高まってきます。
これは約定スピードやスリッページに関わってくるのですが、トルコリラは流動性リスクが高い通貨と言われています。
ユーロ円、豪ドル円、ドル円などの取引はメジャーな通貨で、通常そのような通貨はマイナー通貨と呼ばれます。
トルコリラの場合それを通り超してエキゾチック通貨に分類されます。
このような点も国内FX業社での取り扱いが難しく外資系FX会社で取引が行い安い通貨といえるでしょう。
つまり表示された値段で売買することが難しくなってしまうのでこのような点でもスキャルピングなどの手法とは相性が悪いといえるでしょう。
そして流動性の観点からいうとトルコリラの取引には取引時間というものがあります。
トルコリラを取引する時間は冬時間ならば17:00~25:00、夏時間なら16:00~としましょう。
これはロンドン市場とニューヨーク市場が開いている時間になります。
この時間帯であればトルコリラは活発に取引されるので買った値段と大きな狂いなく約定できます。
FXスワップ運用の注意点
・スワップ運用とは?
さてところでFXスワップ運用とはなんなのでしょう?FXスワップ運用を理解するためにはスワップポイントというFXサービスの概念が重要になってきます。
スワップポイントとは日本語でいうと金利差調整分となり、ニ国間の金利差によって得られる利益のことです。
トルコリラのような高金利の通貨を買った場合そのぶんの利益がもらえるということになります。
つまりスワップ狙いで儲けるという戦略です。
反対にユーロのような円よりもさらに金利が低い通貨を買った場合マイナススワップポイントが発生します。
今回の記事で取り上げているトルコリラの場合はクロス円でトルコリラ建てのスワップトレードとなります。
さてそれを踏まえてスワップ運用の注意点ですが、まず口座を開設する時点で注意しなくてはなりません。
1つ目はそもそもそこがトルコリラの取り扱いサービスを展開しているかどうかはFX業者ごとで違ってくるということです。
中にはトルコリラの取引をしていないという会社もあるので、FXブログサイトのFX会社一覧をよくみて使用業者を見つける必要があります。
そして2つ目はスワップポイントのみで引き出しができるのかどうかも重要な要素となってきます。
もしできないとなるとポジションまるまる決済しなくてはならなくなります。
ただでさえ流動性リスクのあるトルコリラですので、これによる含み損やスプレッドの損失は避けたいものです。
またポジションを立て直さなくてはならないので手間でもあります。
これもスワップフリー業者一覧などを参考にして理想的な業社を探してみましょう。
そして海外FXブローカーによっていくらのスワップポイントがつくのかということが違ってきます。
もちろんスワップ運用でスワップ金利を狙う場合はなるべくおおきなスワップポイントがつく海外FX業者を選びましょう。
さらにスワップポイントにおいてもレバレッジは使えます。
・突然マイナスになる可能性
FXの常でもあるのですが、トルコの政策金利がいつ下がってしまうかもわかりません。
そうなれば当然スワップポイントも下がります。
・為替差益と合わせてプラスになるのか
このようなスワップポイントのおかげでトルコリラは非常に魅力的な通貨となっていて、基本的にはマージンコール、ロスカットにならない限りどれだけ通貨が下がろうと評価損は関係ないので、安定して利益を生み出してくれます。
トルコリラの通貨自体が下がっていたらどんなに金利が良くてもスワップポイントのみの引き出しができない場合、差額で利益がマイナスになってしまうこともあり得ます。これが為替差損と言われます。
このようなことから取引口座の管理はしっかりとしておかなくてはなりません。
・普通に為替差益のほうが良いことも
スワップ運用は為替の変動よりも変化が緩やかで、ある程度安定した利益を得ることもできますが、為替差益で儲けたほうがいいことも多々あります。
スワップ運用の良い点はまとまった利益をある程度安定して生み出してくれることにありますが、明らかに上がるとわかっている、または下がるとわかっているのに何も手を出さずに見守っているのは果たして優れた手法といえるのでしょうか?
このような場合は普通に為替差益を利用したFX手法の法が良いと言えるでしょう。
・スワップ運用成功例
「こうすれば絶対儲かる」などの必勝法はありませんが、スワップ運用にもいろいろな戦略があります。
まずはポジションを分散するというのは一つの手でしょう。
いずれにしても一つの通貨に全部つぎ込むというのはFXの世界では良い方法とはされていませんし、トルコリラのような不安定な通貨で取引するとなると余計おすすめできません。
ドルコスト平均法などの方法でドル円取引をしておくことも人気です。
それらを使い分散投資、リスク回避をしていきましょう。
例えばトルコリラが下がってきて危ないと思ったら、もう一つの高金利通貨と言われる南アフリカランドの購入や、比較的安定していてかつ金利の高い豪ドルも通貨も狙い目でしょう。
そしてこれもFXトレード全体に言えることですが、損をしないことを第一に考えましょう。損をしないことはすなわち勝ちへとつながります。
そしてスワップ運用で成功するためには証拠金でマージンコールや強制ロスカットになるのか、ということはスワップ運用を始める前にしっかりと確認しておかなければなりません。
スワップ運用では大まかに言えばロスカットにさえならなければ儲けつづけることができます。
だからこそ慎重そこの部分を本当に慎重にやっておかなくてはなりません。
事前に経済指標などをよく読み、緻密にスワップ計算を最初にしておいた上で自信を持ってFX口座を「見守る」ことがスワップ運用成功といえるでしょう。
まとめ
このようにFXとは為替の差額のみで儲けるだけではなく、スワップ運用などの方法で利益を出す方法もあります。
どちらかというと長期投資に向いている方法ですが、うまく活用すれば低資金でも毎月一定の利益を生み出すことができる優れた投資法でもあります。
FX取引を始める際にスワップ投資を是非活用してみてはいかがでしょうか?