■BitwalletがAxiory Global社と契約解除
Bitwallet経由で配信された情報ですが、Bitwallet社がAxiory Global社と契約解除を行う旨の注意喚起の中で、以下のような内容が配信されています。
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お客様各位
【注意喚起】AxioryGlobal社との契約解除について
日頃より、bitwalletをご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、当社は、2019年2月28日 24:00(シンガポール時間)を以て、Axiory Global社(Belize)への、決済及びウォレットの提供を全面的に中止いたします。
同社は、2018年12月、これまでのメインバンクであったSparkasseから銀行取引停止処分を受けたことを確認しており、2019年2月現在、お客様への返金手段は非常に限られていると見受けられます。
当社(bitwallet)をご利用になりAxiory社へ入金したお客様は、お客自身の資産保全のため、早急にお引き出しいただく事を強くおすすめいたします。
ご利用中のお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、早期の対応を重ねてお願いいたします。
AxioryGlobal社との契約解除に関するご質問等は、サポートデスクまでお問合せください。
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ということで、この内容によると何等かの理由でメインバンクとの取引が停止になり、資金繰りの面で非常に窮地に立たされていることが推測されます。
同社は英国を拠点とする会社で、預託証拠金については信託分別管理を実施し、一部は預託金保険に加入していることから単純に破綻したから証拠金が戻ってこないという可能性は考えにくいものがありますが、Bitwalletなどの格安で国内まで資金が戻る仕組みが2月いっぱいで利用できなくなるとすれば、コストも返済されるまでの時間もかかることが考えられることから、早急に資金の出金を行うことが望まれます。
■アキシオリーその後の対応
アキシオリーの銀行取引停止処分の件は、さらに後日談が続くことになります。
2月11日付で同社から顧客に対して、以下のようなメールが配信されています。
内容的には、Bitwalletが注意喚起を行ったことで、かなり慌てて対応したものと思われます。
メールの中身が事実だとすれば、2018年12月末にメインバンクのSparkasse bankが、欧主圏で事業を行わない企業との取引を終了としたことから、取引を解消し新たにメインバンクをリヒテンシュタイン公国のユニオン銀行と、ドバイのDoha銀行との取引に切り替えた旨の説明がされており、決して取引の停止処分を受けたわけではないとしています。
しかしながら、同社のホームページ上のメインバンクはSparkasse bankとなったままであり、積極的に情報を開示するつもりがなかったことが垣間見られます。
<同社日本語ホームページ記載内容>
また、Bitwalletとの取引関係は、2月末日をもって終了する点も気になるとことろです。
海外FX業者にとっては、Bitwalletのサービスは日本人顧客が利用する入出金の手立てとしては現在もっともコスト面でも効率のいいもので、各社が利用を拡大中であり、あえてアキシオリーがその利用契約を打ち切る必要のない状況であると判断されます。
したがってこの契約解除は、アキシオリー側ではなくBitwalletを運営するイープロテクションサイドの判断によるものではないかという点が気になるところです。
イープロテクションズは、日本人が海外FX業者に国内銀行で入金するための仲介サービス業者として、長年業務を行ってきていますので、日本人を対象とした海外FX業者との取引はかなり広く、ある意味で非常にこの業界には精通している存在です。
その会社が運営するBitwalletが、アキシオリーとの契約を解除することになったという点は、どうしてもその理由を知りたくなる部分といえます。
もともとアキシオリー・グローバルという企業は、2010年にUKで設立されたFX業者でベリーズのライセンスとともにキプロス、EUの金融商品市場指令のライセンスも取得していた会社です。
それが今回、EU以外の事業会社とは取引しないとメインバンクから申し渡されたということは、EUのライセンスを既に失っている可能性があり、同社からのメールの内容は、必ずしも正確にその状況を記載していない可能性もあります。
この手の話は詮索しはじめるときりがありませんが、どうもメインバンク側の問題だけではなく、アキシオリー側にも何か経営状況の変化が訪れていることが窺えることから、ここからの取引には注意を要したいところです。
■日本にいけるAXIORYの評価
400倍の最大レバレッジを提供し、ゼロカット方式も採用していますので、一応の海外FX業者の最低要件は満たしていると言えるのがこの口座ですが、
ひとつ大きな問題なのはボーナスプログラムが全くないことで、これはXMなどと比較するとかなり見劣りする内容といえます。
また入金に関しては2万円以上が取引無料で、それ以下は毎回1500円の取引手数料がかかるため取引状況に応じて頻繁に少額を入金できるような口座ではない点もあげられます。
国内ではボーナスがないことに加え、レバレッジの最大が400倍ということで、どうしても選択しなくてはならない業者にはなっておらず、それほど多くの利用者がいるとは思えない状況です。
したがって今回のメインバンクの取引中止から派生する経営上の問題も、国内ユーザーにとってはそれほど大きな影響を及ぼさないのではないかと思われます。