海外FXを利用するときに、やはり問題になるのは業者が置かれているサーバーとの距離の問題です。
XMの場合、全てのサーバーはロンドンのシティにあるデータセンターに置かれています。
売買のデータだけでも、日本からアクセスすると往復1万2000キロ以上を行き来することになり、いくらXMサーバーが高速でも受け手の我々のPCが高機能なものでも限界があります。
また、不慮の自然災害などで電源が消失すると、取引ポジションはすべて自己責任ですから、何もすることができないままゼロカットで、すべての証拠金が失われるのを待たざるを得ないというリスクにも直面してしまいます。
ということで、今年意を決してXMのVPSを利用してみましたので、その結果をご報告してみたいと思います。
もくじ
■XMのVPSを利用したきっかけ
私がこのXMの提供するVPSを利用してみようと思ったのには、2つの理由があります。
①パフォーマンスの向上
まず一つ目はパフォーマンスの問題です。
長時間MT4を立ち上げて売買していますと、どんなにハイエンドなPCでも、累積するデータでメモリが食われますし、なんとなくチャートの画面が遅く感じられることが多くなり、自前のPCのレベルを上げる努力もしましたが、結局限界がありました。
②ゲリラ豪雨の落雷などでまさかの電源喪失
もうひとつの大きな要因となったのが、この夏ゲリラ豪雨による落雷です。
停電になるという、都会ではほとんど想定していなかったことが起きてしまったのです。
電源がないのでは、どうにもなりません。
また落雷が頻発して、常時使用していたPCが壊れたことも大変ショックでした。
補助のノートPCも利用していたので難を逃れましたが、MT4の取引というのは、指値は業者のサーバーに保管されますが、それ以外はすべて個人の責任だけで売買されることになりますから、電気とPCが使えなくなるのは決定的なダメージとなります。
こうしたことから、思い切ってXMのVPSサーバーのサービスを利用してみることにしたのです。
■XMTradingのサーバーに隣接したVPSで高速化を実現
VPSというのは難しいものに思えるかも知れませんが、バーチャルプライべートサーバーの略で、簡単にいうと自宅でハードディスクを有するPCにMT4をインストールして売買していたものを、そっくりXMのサーバーから近いデータセンターに移設して、そこで売買をしていくという方法になります。
アクセスするデバイスには、何もアプリケーションソフトがないことから、あくまで閲覧とリモートコントロールにより売買指示を出すだけですので、ネットが接続できるところならどこでも利用が可能になるのです。
XMが提供してくれるVPSの会社は、BeeksFXというところで、XMとの親和性も高く、なによりXMサーバーから1.5キロという至近距離に置かれて光ファイバーで接続されていますから、パフォーマンスは抜群です。
シンクライアントというネット接続で、会社のサーバーのデーターを見に行く特別なPCのことをご存知の方ならばイメージできると思いますが、これまでは自前のPCにMT4のアプリケーションをインストールして利用していたものを、データセンター上の自分のサーバーに入れて、そこにアクセスしてみていくという方法になるので、アクセスデバイスにかかる負担は激減することになるのです。
■利用条件が合致すれば無料でも利用可能
証拠金を5000ドル(ほぼ日本円50万円)維持して、1か月に5ラウンドターンロット(往復5ロット)以上取引があれば、無料でこのVPSを利用することができますが、月間28ドルのコストでも利用が可能ですので、利用のためのハードルはかなり低いといえます。
毎月の利用料は、月初の第一月曜日に証拠金から引き落としになるので、特別な支払い登録等をする必要もありません。
登録はXMのサイトでも載っていますが、3つのステップを紹介のとおりに設定すれば、すぐに利用できるようになります。
■スマホでもPC画面を見て取引可能
このVPSはあまり通常語られていませんが、スマートフォンでもリモートでMT4の操作が可能になります。
MT4なら、スマホ用のアプリがあると思われる方も多いと思いますが、このスマホアプリは簡易版ですから確かに売買はできますがEAを利用した自動売買ができません。
しかし、VPSのリモートによるスマホのMT4取引きは、すべてのPC上での機能を閲覧しリモートで取引できるのでかなり高機能的に利用することができるのです。
私が実際に利用しているのは、アンドロイド用のアプリのRemote RDP Liteというものを利用しています。
このアプリには有償と無償のものがありますが、MT4をリモート操作するのならば無償版で全く問題なく機能します
グーグルPlayストアにはかなり様々なものがあるので、もっといいアプリも存在するのかも知れませんが、とにかく評判がいいのと無料なのでこれを選択しています。
iPhoneも同様で、簡単いアプリは探すことが可能です。
このアプリをインストールしてタップしますと、次のような画面が表れますので+のボタンを押してここにXMのVPSを登録すればいいことになります。
ちなみに、VPSサーバーは複数登録可能ですから、ほかの用途のものも一緒にここで登録して利用が可能です。
複数業者を利用してVPSを活用する場合もかなり便利です。
実際の登録では、赤い□で囲った部分だけ入力すればすぐに使えるようになります。
VPSのIPアドレスは、業者から提供される情報ですぐにわかります。
ユーザー名とパスワードを設定し、解像度はPCのリモートデスクトップと同様の設定にしておけば、いつでもPCと同じレイアウトを閲覧することが可能です。
私は1280×1024を利用してスクロールしながら見ています。
キーボードは、当然ながらJapaneseを選択します。
名前は自分でわかりやすいものを登録すればそれでOKです。
実際に、スマホから閲覧するとこんな感じに見えます。
ウインドウズの画面を、アプリを使ってのぞき見しているわけですから、同じように見えるのは当たり前で、スクロールしたズームしたりしてみればまったくPCと同じように閲覧し、売買オーダーを出すことができます。
私は利用はしていませんが、アンドロイドのタブレット端末でアプリが利用できるなら、同様にウインドウズPCのMT4の画面をアンドロイドタブレット端末でも閲覧、売買可能になります。
■MQL5のシグナルトレードもこれなら使えそう
このVPSを利用して、試しにMQL5 コミュニティが提供してくれるコピートレードのシグナルを使って実験的に売買を行ってみていますが、XMのロンドンサーバーの隣接地のVPSを利用するなら、かなり精度の高い売買が可能になることがわかってきました。
まだ恐ろしいので本格利用はしていませんが、あきらかにパフォーマンスの高い売買ができることがわかってきました。
■まとめとして
これまで、MT4のEAを利用した自動売買には必須という説明がされてきたVPSの利用ですが、実際に使ってみますとそれをはるかに超えるパフォーマンスと安全性を提供してくれることがわかりました。
再度整理して、XM VPSサービスのメリットをまとめてみます。
パフォーマンスはXMサーバーに至近のため抜群に改善
地震、台風、落雷などもしものときにも取引を確実に維持できる
リモートアプリを使ってスマホ、タブレッドからも閲覧、売買可能
自働売買やコピートレードも確実に実施可能
ということが言えるのではないでしょうか。
とくに最近強く感じるのは、都会ならばよほどの災害が無い限りネットで取引できなくなる事態というのは想定していないわけですが、度重なる台風被害や巨大地震、さらにゲリラ豪雨で想定外の数多い落雷などがありますと、自分のPCの中にソフトをインストールしてネット接続、電源喪失がないことを前提にして売買するのは驚くほど危険だということです。
こうしたリスクを回避するためにも、XMが供給してくれるVPSを利用するのはお勧めです。
月額2800円では変えられない安心を手にすることが可能です。