海外FXにはフォーラムがあるのをご存知でしょうか?
これはFXトレーダーが集まって、MT4用の有益なEAやインジケーターを提供したり、売買手法について投稿し自由に意見交換をすることができる場となっているのです。
海外FXについての掲示板のようなものですね。
FXは国内ではツイッターなどでの情報配信が盛んで、コミュニティサイトというのは100万人以上のアクティブユーザーの個人投資家がいる割にはまったく流行らず、せいぜいZAIの中のチャットのコーナー位しか役に立っていません。
しかし海外では、英語になってしまいますがFXフォーラムと呼ばれるコミュニティサイトの利用者が多く、特に海外FXでMT4を利用している個人投資家にとっては有益な情報が得られやすいというメリットがあります。
もくじ
■オススメの海外FXフォーラムはForexFactory
海外FXフォーラムには、いくつかの有名サイトが存在します。
ネットで検索するとでてきますが、もっとも見やすく利用し易いということで、私はForexFactoryを利用しています。
このサイトで非常に気になるのが、Forumsの中にあるTrading Systemsのコーナーです。
かなり活発にインジケーターや、EAなどの投稿が個人投資家から寄せられており、ほとんど無料でダウンロードして利用することができるようになっているのです。
もちろんその中身は秀逸なアイデアのものから、よくわからないロジックのものまでいろいろ存在していますので、どれも有益というわけにはいきませんが、少なくとも無料で手に入り、利用してみた人間から感想や質問を手にいれることができるわけですから、妙なEAを国内で有償により手にいれるよりはるかに効率的でメリットの大きなサイトであるということができます。
■国内のトレーダーとはかなり異なる視点が面白い
世界で、FXトレードに関わる個人投資家がどれぐらいいるのか正確なところはなかなかわかりませんが、ある資料では国内のアクティブな投資家はほぼ100万人規模存在しており、全体の57%を構成するといった調査結果も開示されています。
ざっくりと考えれば200万人程度が取引を行っており、ほぼそのうちの半数が外人投資家であることがわかります。
国内投資家は実に8割、ひょっとすると9割近くがドル円で売買をしており、多くの個人投資家が日足で一目均衡表を見ながら売買していると言われるだけにかなり似たような取引行動を行っていると考えられています。
実際逆張り大好きなのが日本人投資家で、しかも損切をおかないのはもはや本邦個人投資家のお家芸になっていますから、ショートが溜まり過ぎると必ず相場が大きくショートカバーで持ち上げられ、それでも損切が少ないことからなかなか下がらないといったドル円ならではの取引状況に遭遇することがあります。
しかし海外勢は、ドル円とは全く異なる通貨ペアで売買をしていることが多く、とくに本邦投資家ではなかなか精通できないユーロポンドやポンドドルといったものの取引きに関する情報を得ることもできるので、かなり新鮮な気分で情報を検索することができるのが大きなメリットと言えます。
■オープンソースのEAデータなどが多いので加工して利用も可能
メンバーのポスティングしたシステムは自由に閲覧、ダウンロード可能で、多くの参加者がオープンソースでエキスパートアドバイザーやインジケーターの中身を開示していますので、力があればそのソースを書き加えることでより自分の利用し易いEAへと改良することも可能です。
いじって新しくしたソースはまた開示するとほかの誰かの役に立つということもあって、なかなか面白い利用ができます。
また各人取り組んでいる通貨ペアがことなるため特定通貨ペア用のEAを検索してもなかなか興味深い情報をゲットすることができるのです。
このサイトには常に新しいEAなどのアイデアがアップデートされていますので、実際に使ってみなくても様々な取引アイデアを参考にすることができるのです。
上記のページはそのアイデアのひとつですが、非常に熱心にロジックの説明をしてくれていますので、完璧でなくてもかなり役に立つことが多いといえます。
もちろん中にはなにこれ?という内容もあり、案の定サイト内でほかのユーザーからボコボコに質問を受けてしまうものもありますが、それもまた面白いプロセスといえます。
特にダメだしが行われる場合、何がだめなのか、疑問なのかについても相当深く突っ込む輩がいますのでそうした訴求ポイント自体も参考になることが多いものです。
MT4におけるEAはAIを実装しているわけではない、一定のロジックベースの売買ですから市場の大幅な変化にはなかなか短時間で対応できないという厳しい側面をもっていますが、人が裁量取引をして儲けるという行為はFXではこの先さらに減りそうな気配濃厚で、今から自動売買をどう取り込んでいくかをつねに研究する必要があることはどうやら間違いない状況です。
その意味でもこうしたコミュニティサイトを利用してエキスパートアドバイザーの考え方やインジケーターの考え方についての知見を積みあげることはかなり役に立つと言えるのではないでしょうか。
■オススメはコミュニティの中のだれかと懇意になること
こうしたサイトは英語表記ではありますが、特段難しい言葉が使われているわけではないのでFX自体にある程度理解があれば読みこなすことは十分に可能です。
ただ、パッシブに書いてあることだけ見てダウンロードするだけではなく、コミュニティの誰かと懇意になるのがやはりお勧めになります。
一人と懇意になれば知合いの広がりができることになり、メディア情報ではわからない各国の状況が把握できたりして結構役に立つようになるものなのです。
逆に日本を知らない海外の個人投資家から質問を受けることもあり、お互いに情報共有にプラスになるというメリットが生まれています。
■書く、話すという突っ込んだ利用には一定の英語レベルが必要
日本語でチャットをするにしてもキーボードを使ってブラインドタッチができる人はレスポンスが早いものですが、英語圏でのこうしたコミュニケーションを実現するためには英語のチャットで参加するなりスカイプの無料電話で複数の参加者がエントリーして話をしたりするのがかなり有益です。
ただし、ここまでにになるためにはTOEICでも最低850点ぐらいはないと
なかなかストレスなくコミュニケーションが取れませんし、FX独特の言い回し、業界でいうところのターミノロジーというものを的確に理解していることもコミュニケーションをスムースに展開するためには重要になります。
たとえば日本語がわかる女子高生を相手にしてもFXでのリカクやドテン、踏み上げなどといったことばを使っても意味が通じないのと同じで、英語がわかることとFXの領域で過不足のないコミュニケーションがとれるのとはかなり別問題であることはあらかじめ覚悟しておく必要があります。
■多くの海外個人投資家がテクニカル的に何を重視しているのかも理解可能
実際に何人かの個人トレーダーと懇意になってその取引方法を紹介してもらったり実際に使った感想をみなで持ち寄って話をしたりしますと、結構マインドの違いを感じることのひとつが順張りか、逆張りかという問題です。
私は個人的には日本人投資家の中でもとりわけ逆張り大好きで、勝率も逆張りで高めることができるというかなり特異な存在ですが、海外の多くの個人投資家は動いたほうについていくトレンドフォローが多くEAの設定もそうした傾向を強く感じさせるものが多いことにあらためて驚かされました。
またスキャルピングという手法ももしかすると日本人の個人投資家が一番多いのではないかと思うぐらい海外投資家に話をすると驚かれることには逆にこちらがびっくりした次第です。
■ソーシャルトレードの話もよくでる
さらに国内ではほとんどの人が利用していないソーシャルトレード、いわゆる人がトレードしているのをそのままコピーするコピートレードの話も結構話題に上ります。
EA自体コピートレードの一部ともいえるものですが、ロジックに依存しないで達人が売買するのをそのままトレースして儲かったらそのトレーダーに設けの25%程度を分け前として支払うなどというとんでもないトレードの話もこうしたところでは飛び出してくることがあり、FXの将来が結構大きく変わりそうだということも認識できることがあります。
こうしたサイトへの投稿をみますと、多くの個人投資家が少しでも裁量取引から、より効率的で確実な取引に舵を切ろうとしていることを、改めて理解することができます。
■海外FXフォーラムの活用法まとめ
国内のサイトを利用してFXの情報収集をしていますと、とれる情報とアクセス先はかなり限定されてしまうものですし、実際にはトレードをしないアナリストなどの無責任な見通しなどはほとんど役に立たないものですが、まったく自分とは異なる視点、通貨ペアでFXに参加している個人投資家の話やそうした個人投資家が自力で考え着いたEA、インジケーターなどを閲覧できるのはかなり新鮮ですし、固定観念にとらわれない自由さを感じることができます。
特に海外時間帯で相場が動かなくなると孤独な時間が経過することになりますが、こうした別の国の異なる仲間がいれば、思わぬ情報が手にはいり楽しいトレードタイムを過ごすことも可能になるのです。
ただ、残念ながら十分に楽しめるためには、一定の英語の語学力を必要とすることだけは覚悟しておく必要がありそうです。
とにかく情報を得るというだけでもこうしたサイトはそれなりに役に立ちますので、あまり構えずに楽な気分でアクセスしてわかるところから利用していくようにすれば、うまく利用していくことができるようになるのではないでしょうか。