もくじ
■XMには2つのレバレッジ規制が存在
ハイレバレッジが売り物のXMにも、レバレッジを規制するケースが存在します。
①政治的、経済的リスクから一時的にレバレッジを下げるケース
政治的なイベントや経済的なイベントにともなって相場が大きく変動しそうな場合には、あらかじめ決められた通貨ペアについてレバレッジが一時的に50倍に下げられる措置が取られることがあります。
これまでも主要国の選挙関連であらかじめ日程がわかっている場合には、その直前にレバレッジが50倍に下げられ通過後にもとに戻るという仕組みを適用しています。
こうした制限は、最近では年間に何度となく適用されることが多くなっています。
②口座の保有金額によって制限が加えられるケース
さらに口座残高に応じて、最大レバレッジが規制されることになります。
口座残高が2万ドル(日本円で220万見当)に達した場合には、こうした口座でもレバレッジは自動的に200倍に下げられることになります。
また10万ドルを超えると、さらにレバレッジが下げられ100倍に規制されることになります。
これはちょっと考えて見ればわかることですが、大きな資金にすべて888倍のレバレッジを適用してしまうと莫大な取引になってしまうからで、もともと少ない資金を大きく増やすというのが、この888倍の役割であることがよく理解できる仕組みとなっています。
このレバレッジ規制は複数の口座をもっていると、そのすべてに対しての金額合計で適用になりますので、総合的に管理する必要がある点だけは注意が必要です。
※口座保有金額によるレバレッジ規制は完全に事後報告
上述の口座保有金額の制限からレバレッジが下がるのは完全に事後報告で、金額に達した翌日営業日にはいきなりレバレッジ低下になりますので、これだけは注意が必要です。
レバレッジを低下させたことはメールで連絡が来ますが、通常実施後にメールされてきますので、ポジションを大量に持っている場合などは強制的に終了になるケースもあります。
■過去にあったXMのレバレッジ変更事例
これまでレバレッジが50倍になったケースとしては、次のようなものが挙げられます。
●2016年英国BREXIT投票とその結果発表に伴う規制(主要通貨全般50倍に制限)
●2016年11月米国大統領選挙に伴う規制(主要通貨全般50倍に制限)
●2017年4月フランス大統領選挙に伴う規制(ユーロ中心50倍に制限)
●2017年日本の総選挙に伴う規制(ドル円、クロス円で100倍に制限)
といったものが直近のケースとなります。
また2015年1月のスイス中銀ショックの直後の週末にむけて、一旦50倍の規制をかけてポジションのふるい落としを行ったこともあります。
ただしこうしたレバレッジ規制はすべて事前にメールで通告がきますので、いきなり実施されることはありません。
ただし、888倍で大量にポジションを保有している場合などは、50倍になった途端に強制的にポジションを終了されてしまうことになりますから、利益がのっていれば問題はありませんが、含み損を抱えている場合には強制的な損切になることは覚悟しておかなくてはなりません。
・私のレバレッジ制限の体験談
XMでは政治的なリスク等あらかじめ想定される相場の大幅変動時には、すべての通貨ペアもしくは特定通貨ペアについてレバレッジが50倍などに制限されることがあります。
これまで実際に利用してみて制限がかかったのは、直近ではBREXITの投票後や米国の大統領選挙、フランスの大統領選挙など選挙関係であらかじめ日程とリスクが想定される通貨ペアについてだけ制限があらかじめ告知され、選挙後に比較的早い段階で解除されるケースが殆どでした。
通常は必ず事前に告知が来ますから、レバ規制がかかる前に証拠金を増やすなりポジションを整理するなりの行動が必要になりますが、大量のポジションを888倍で継続的に保有している場合、50倍にレバが下がると相当な資金を必要としますので、結構気を遣うことになることは間違いありません。
これは放置しておきますと自動的に証拠金不足からロスカットになりますので、利益がでているならまだしも含み損を抱えている場合には相当な注意が必要となります。
また2015年1月15日に突然発生したスイス中銀による為替介入ギブアップ宣言後の相場大暴落では、その週の週末に突然レバレッジがすべて50倍に引き下げられることがXMから通知され、多くの利用者が強制ロスカットになってしまったということも経験しています。
これは極めてレアケースではありますが、暴落が起きるとハイレバレッジ取引にはこうしたリスクが発生しうるということだけは、あらかじめ認識しておく必要があることを痛感させられました。
・レバレッジが規制解除されるタイミング
XMのこれまでのレバレッジ規制を見ていますと、土日になんらかのリスクが発生する場合には金曜日の深夜に規制がかかり、月曜日の朝8時すぎなどに規制が外されるケースが殆どです。
ただ、欧米の選挙は土日ではなく火曜日など平日に実施されることもありますので、その場合には結果がでた段階で解除されることがほとんどで、実質2日以上制限がかかることはほとんどありません。