もくじ
FXDD(エフエックスDD)とは
FXDD Trading社という海外FX業者が運営している海外FXサービスとなります。
本拠地はイギリス領バミューダ諸島で、資本金は未公開、サポート拠点はアメリカ・ニュージャージ州とマルタ島、
2002年から運営をしている歴史の長い海外FXブローカーとなるのでFXトレード歴が長い方は名前を聞いたことがあるかもしれません。
信託保全は主にBank of Americaなどの信託銀行によって分別保管がなされています。
日本人には昔から馴染み深い海外FX企業で、日本人スタッフによる日本語公式プログや日本語の週間レポート動画は今でも好評を博しています。
またバイナリーオプションのサービスも提供していることで有名です。
FXDDの成り立ちと運営体制
以前は海外FX企業の中で最も早く日本語対応サービスを始めるなどして、日本金融庁のレバレッジ規制の際に多くの日本人顧客の新規口座開設を獲得し一時は利用者50,000口座を獲得するなど飛ぶ鳥を落とす勢いのあるブローカーでした。
しかし度重なるオーナー企業の交代やスイスフランショックによるダメージ、新興ブローカーの追い上げなどにより企業運営に陰りが出てきてしまい、現在では他の海外FX業者と比較してサービスの質としては劣っているという見方が妥当でしょう。
金融ライセンスについては以前はMFSA(マルタ金融庁)、CFTC(米国商品先物取引委員会)、NFA(全米先物協会)の3つを取得していたのですが、スイスフランショックを皮切りに次々とライセンスを手放し、ついにはMFSAからも撤退、現在はバミューダ金融当局(BMA)のマイナーライセンス一つを持つにとどまっています。
信託保全としては分別管理のみとなります。
■FXDDサービス内容
・FXDDに入金する方法
出金方法や入金方法はクレジットカードや海外銀行送金、国内送金に対応し、口座入金、出金ができます。
入金手数料に関しては無料で、出金手数料は毎月初回の出金は手数料無料、2回目以降の出金については30ドルの手数料がかかります。
しかし下でも述べていますがFXDDでは入金の反映に時間がかかってしまうので早めの入金を心がけましょう。
出金に関しても銀行口座に反映されるのに海外銀行送金で3~5営業日、クレジットカードについては着金までに10営業日かかってしまいます。
・FXDDの日本語サポート
昔から日本人スタッフを多く雇っているため、日本語対応サービスが充実していることで知られており、10人以上の日
本人サポートチームがおり、24時間体制でサポートをしていると言われ、このようなサポート体制は海外FX会社のなかでもトップクラスとされていましたが、最近では人数も数名にとどまり、それに伴い対応も遅くなっているようです。
さらにアメリカとの時差もあるので、問い合わせをしてその日のうちに返答が返ってくるというのは難しくなってしまったと言えるでしょう。
この点でも現在日本語サービスが優秀とは言えない状況です。
サポート対応時間は日本時間で以下になります。
夏時間:月曜 午前 6:00 ~ 土曜 午前 5:00
冬時間:月曜 午前 7:00 ~ 土曜 午前 6:00
・追証・ゼロカット
FXDDは取引方法として追証なし、0カットシステム採用のはずだったのですが、スイスフランショック時にはその約束を破り顧客のFXトレーダーに大量の追証を請求しました。
FXDD社の言い分では、
「今回はサービスの範囲を超えておりますため顧客同意書上、弊社サービスのご利用にはマイナス額をご入金いただく必要がございます。」
ということでしたが、これでは追証・ゼロカットがなんのためにあるかわからず、FXDDの信頼度はかなりなくなってしまいました。
この点において残念ながらFXDDはあまり信用できる海外FXブローカーではありません。
・スプレッド・約定力
約定スピードについては0.308秒と非常に高速と言えるでしょう。
しかし値動きが大きい時間帯はサーバーが固まってしまうなどの口コミが多く見られます。
また変動スプレッド制となりますが、最小スプレッドは広めとなります。
・定期的にボーナスキャンペーンあり
FXDDはボーナスのイメージがあまり定着していないようですが、定期的にボ入金ボーナスキャンペーンを開催しています。
ボーナス率としては5%から10%であることが多い様です。
開催されるキャンペーンは新規口座開設者でなくともすでに口座を持っているトレーダーも適応されるのがほかの海外FXブローカーと違うところと言えるでしょう。
さらにボーナスの上限金額も設定されていないため、入金すればするほど取引を有利に進めることができます。
ただし入金金額を90日間以上口座残高に残しておかなければボーナスとしてカウントされないので注意しましょう。
なので90日間出金もNGとなり、その間に出金した場合はボーナスが取り消されます。
また特定の通貨ペアで1スタンダードロット、つまり10万通貨の往復取引をしていることが必須となります。
しかしこれさえクリアすればトレーダーの資金を減らすことなく実質0円で取引可能となるのでリスクフリーでの取引スタイルを確立することも可能です。
一方口座開設ボーナスはないようです。
・独自のFXトレードコンテストもあり
FXDDは毎年FXトレードコンテストを開催しています。
例えば今年はトレーダー資金を使ってのリアルマネーコンテストを開催しており、コンテストで優秀な成績とされた方には500万円の賞金プラス同500万円の100%特別ボーナスが与えられます。
これの利点としてはコンテスト用で別口座を開設する必要がなく、通常の取引をしてトレード成果を出せばいいだけなので、非常に気軽に参加できるところです。
■FXDDの口座情報概要
FXDDは一般トレーダー向けに2つの口座を用意しています。
どちらも取引環境として自動売買などのシステムトレードも可能なMetaTrader4というFXトレードツールを使って取引をしていきます。
発注方式は他の多くの海外FXブローカーがNDD方式であるにもかかわらずFXDDは国内FX業者に多く見られるOTC方式と呼ばれる取引システムを採用しています。
これはいわゆる呑み注文ができてしまう方式なので透明性がなく、この方式が嫌で海外FX取引を始める方もいるのですが、事実としてはFXDDはOTC方式です。
取引可能時間帯としては夏時間が(月曜)午前 6:00 ~ (土曜)午前 5:55 (日本時間)で冬時間が(月曜)午前 7:00 ~ (土曜)午前 6:55 (日本時間)となります。
マージンコールはないですがロスカットが100%となります。
両建て取引は可能で、EAシステムの使用制限はありません。
口座通貨は米ドル口座と円口座、最低取引数量は1000通貨tなります。
・スタンダード口座は手数料無し
FXDDの口座タイプは2種類あり、スタンダード口座とプレミアム口座となります。
スタンダード口座はSTP方式で口座手数料はありませんが、その分スプレッドは広めとなり取引コストとしては高めになるでしょう。
・プレミアム口座は業界最低推移順の手数料
一方ECN口座であるプレミアム口座ではスタンダード口座とそこまでスペック自体は変わりませんが、ECN口座なので取引手数料がかかってしまい、1.00 ロット/$ 2.99 ~ 4.00 (USD) となりますが、これはプレミアム口座はECN方式で
業界最低推移順の手数料となっています。
しかしもちろんその分、平均スプレッドはスタンダード口座と比べ狭くなっています。
どちらも共通の事項としては最小注文数は0.01ロット(1,000通貨)で初回最低入金額は$ 250.00(USD)もしくは20,000円、最大注文数は50ロットとなります。
■FXDDのデメリット
・口座維持費がかかる
海外FX口座の維持費はどちらの口座を選んだとしても通常無料のところが多いのですが、FXDDは90日間取引がない場合90日ごとに$15の口座維持費がかかってしまいます。
そこまで頻繁に取引をしないトレーダーにとってはこれはかなりのデメリットとなります。
・ロスカット水準100%
上でも少し触れましたが、FXDDでは証拠金維持率100%を切った時点で即ロスカットとなるので、多めにFX口座に証拠金を入金しなければ頻繁にロスカットにあってしまう可能性があります。
FXトレードに使える証拠金が少ない方にとっては大きなデメリットとなってしまいます。
・クレジットカード入金でも反映まで1~2営業日かかる
クレジットカード入金も一般の海外FXブローカーの取引口座であれば即反映のところばかりなのですが、FXDDの場合は反映まで1~2営業日かかってしまいます。
これにより「ロスカットギリギリで追加入金したとしても反映が遅れてロスカットに間に合わない」、などの悲惨な事態もおこりえます。
まとめ
以前のFXDDはFX業界を牽引するほど勢いのある海外FXブローカーだったのですが、現在では経営方針の迷走から信頼性も薄く、FXサービス事態も取り立てて目を引くものではなく、詐欺業者ではないのですが評判もあまりいいとは言えません。
外国為替取引において取引の信頼性が最も重要と言えるのですが、それが必ずしもあると言いづらく、残念ながらあ
まりアカウント開設をオススメできる業者ではないというのが現状です。
ただし冒頭でも述べたような日本語の週間レポート動画や毎週送られるテクニカル分析レポートも非常に優れている
ためそのあたりのサポートは魅力的といえるかもしれません。
またボーナス制度やグランプリなどFXDDを盛り上げる動きも見て取れるのでその点は好印象と言えるでしょう。
FXDDで口座開設を検討している投資家の方はその動向を注意深く観察し、慎重に進めていきましょう。