FX取引は、自分が求めている価格で注文を発注し取引を行なっていきますが、必ずしも自分が求めている価格で注文が約定するわけではありません。
特に、大きく為替レートが値動きする際に起こりやすい『スリッページ』には注意が必要です。
そこでこの記事では、そんなスリッページを回避できるよう原因や対策などを徹底解説していきます。
※スリッページは約定力の高さでカバーできます。
私が長年愛用しているXMでしたら、スリッページが起きても安心です。
解説記事はこちら↓
もくじ
スリッページとは?
スリッページとは、ストリーミング注文や逆指値注文が成立する際に、為替相場の変動等によってトレーダーが注文時に指定したレートと、実際の約定価格との間にかい離が生じる現象です。
例えば、ドル/円レートが100円の時にロングポジションを持っていたとします。
しかし、ずるずるとレートが下がってきたので損切りポイントとして90円に逆指値注文を入れました。
そして、逆指値を入れているレートに差し掛かったその直前に、なんと大量の売り注文が発生。
結果、レートがずるっと滑り89.95円で逆指値注文が約定。
といったように、レートが注文していた価格よりもすべって約定してしまうことをスリッページといいます。
また、基本的に注文の優先順位は「成り行き注文」>「指値注文」となっていますので、FXのシステム上スリッページが発生することはある程度「仕方ない」と捉えなければいけない部分でもあります。
スリッページが起こる理由
そもそも、スリッページはなぜ発生するのか?
原因は様々ですが、一番の原因といわれているのはFXトレーダーが出した注文が、FX会社が管理するシステム内に到達する間に為替レートが変わってしまうためだといわれています。
FX会社がトレーダーに開示している為替レートは、基本的にカバー先から受けています。
そして、重要な経済指標時など為替レートが大きく変動する場合などでは、今現在見ている取引レートが既に更新されている
レートのケースもあり、その時にトレーダーは「スリッページが発生した!」と認識するのです。
しかし、実際は業者に何らかの介入等が無い限りスリッページが発生するのは当然のことであり、FXトレードを行なっていく上では自然な現象とも考えられます。
変動が大きいときはスリッページが致命的
スリッページとは基本的に大きく為替レートが変動する時に発生しやすく、しかも大きければ大きいほどスリッページが発生した時には致命的になりやすいです。
例えば、100円でドル/円のポジションを持っていて損切りポイントを90円とし、逆指値をいれアメリカの雇用統計を待っていたとします。
すると、発表数値が予想以上に悪く、多くのトレーダーが一斉にドル/円を売り始めたため為替レートが一気に下降しました。
こうなると、逆指値注文もどんどん巻き込んでいくのでレートの下降はしばらく止まりません。
そして、ついにドル/円レートが損切りポイントである90円に差し掛かりました。
しかし、今回の場合はかなりネガティブな数値だったので、中々買い手がつきません。
結果的に88円で約定、本来の逆指値価格は90円ですのでその差は2円。
10万通貨のポジションを持っていれば20万円の損失となります。かなり計算外で致命的な出費です。
また、今回の例はかなり極端な例ですが、実際FXでも決してありえない話ではありません。
近年で言えば、スイスフランショック時には約20分でおよそ3800pipsの大暴落があったこともあります。
そのため、為替レートの変動が大きくなる『重要経済指標時』などは細心の注意が必要となるのです。
スリッページ対策
スリッページは発生すると非常に困る現象ですが、ある程度原因も判明しているため対策もとりやすくなっています。
そこで、この項目ではスリッページ対策をいくつかご紹介していきます。
① 約定力の高い業者を選ぶ
スリッページとは、約定力が低いFXブローカーを利用してFX取引を行なうと発生しやすく、逆に約定力が高い業者を使えばスリッページは発生しにくくなっています。
約定力とは、トレーダーが求めている価格で約定させる力であり、約定力が低いとスリッページが起こるだけでなく、最悪注文が成立しない『約定拒否』という事にもなりかねません。
約定力が高いFXブローカーは処理能力が高いサーバーを保有していたり、多くのカバー先の金融機関を持つことで、複数注文を瞬時に捌く力を持っています。
② 自分のPCスペックや回線を良くする
実は、スリッページが発生するか否かは私達のネット回線にも影響しています。
注文の発注から約定までの時間差を縮小することで、スリッページの幅はある程度軽減することができるのです。
ネットが早いとスリップ幅が減少され、ネットが遅いとスリップ幅が広がると考えられます。
中々成果は目に見えづらいかもしれませんが、インターネット回線の速度は金融業界において非常に重要視されている要素の一つなのです。
③ 流動性の低い時間の取引を避ける
流動性とは「いつでも好きな時に交換できる」という意味であり、FXの場合流動性の高い時間は相場に参加する金融機関が増え、FX業者もFXトレーダーに開示するカバー先のレートが豊富であるため注文をこなす事が容易になり、結果的にスリッページはおきにくくなると考えられています。
そのため、一日の流動性が低くなる時間帯や、世界3大市場のほとんどが休場となる年末年始や夏季休暇の時期はスリッページが発生しやすくなるため、その時間を避けて取引を行なうことがスリッページ対策となります。
海外FXのトレードコスト
海外FXのコストというとつい『スプレッド』へ目がいきがちですが、実際にはスプレッドだけでなく『スリッページ』と『取引手数料』を全て含めたものが『トレードコスト』となります。
そのため、たとえスプレッドが狭い業者でも約定力や約定スピードが低ければスリッページが頻繁に起きてしまい、結果的にはスプレッドの狭さ以上のコストがかかってしまい意味がありません。
ですので、海外FX業者の口座を新規開設する場合は『スプレッド』『スリッページ』『取引手数料』など、全ての数値を比較する必要があるのです。
どのくらいすべるのか比較しよう
スプレッドや取引手数料は業者が数値を開示しているため、大方どの程度のコストがかかってくるかは計算する事が可能です。
しかし、「スリッページがどの程度発生するのか?」というのは、正確な数値が開示されていないため計算が難しいです。
そこで、各業者の約定力やスリッページの発生率を測るためには『海外FXの比較サイト』を参考にし、FX業者比較を行なうことをおすすめします。
海外FX業者の比較サイトはスリッページが発生する平均値を算出し、各業者を比較しているため、業者の約定力やスリッページの発生率がある程度把握できるのです。
ですが、このサイトは海外のサイトとなっていますので、日本人の新規口座開設を受け付けていない業者も比較対象となっています。
そのため、載っている全ての業者が参考となるわけではないですが、日本人トレーダーに知名度の高い海外FX業者も多数載っているので、参考サイトとしては十分です。
スリッページを避けるために
スリッページとは、必ずしもトレーダーにとって不利に働くわけではありません。
しかし、大半は不利なすべり方をするため、スリッページはなるべく発生しないように対策を行なったり、約定力の高い業者のFX口座を開設することをおすすめします。
スリッページが発生しない、円滑な海外FX取引を行なっていきましょう。
オススメはXMです。