FX投資は証拠金を業者に預けることで、その何倍もの取引を行なう事が可能です。
また、国内FX業者と比較した場合海外FX業者は必要とする証拠金が非常に少ないため、多額の取引が可能となります。
この記事では、そんな海外FX業者の「証拠金」について徹底解説していきます。
もくじ
■証拠金とは?
FXの口座を開設した場合、その後取引口座へ投資資金を入金します。
これがいわゆる『証拠金』となり、この資金を担保として取引を行なっていくこととなります。
本来証拠金とは、FXではなく先物取引で使われていた用語であり「担保として業者に預けた金額の範囲内で取引できる」という意味ですが、FXの場合は証拠金という担保を預けることにより、その何倍もの金額の取引を行なう事が可能となります。
■FX取引は差金決済
FXをはじめる場合、証拠金を海外FX会社へ預けることとなります。
では、なぜ海外FXは預けた証拠金の何倍もの取引を行なえるのでしょうか?
それは、FXが『差金決済』だからです。
差金決済は、現物取引のように商品代金の全額を用意する必要がありません。
なぜならば、差金決済は既に反対売買が行なわれる事が決まっているため、現物の受け渡しをする必要がなく、買った時と売った時の差額だけ支払えば取引は完結するのです。
そのため、多くの現金を用意する必要が無い差金決済ならば、少額の資金でもレバレッジをかけることにより大きな金額の取引をする事が可能となるのです。
■取引証拠金は口座の残高とボーナスの合計金額
基本的に、証拠金というのは、
『口座の残高』+『ボーナスの合計』=『証拠金』
というように計算することができます。
口座の残高とは、言わずともトレーダーが口座に入金した総額です。
ボーナスの合計というのは、取得したボーナスの種類によって違ってきます。
海外FXは『口座開設ボーナス』や『入金ボーナス』、『取引ボーナス』など様々なボーナスを用意しています。
しかし、ほとんどのボーナスは証拠金に充てるために用意されたものであり、そのボーナス金額と口座残高を足した金額が証拠金となります。
■取引に必要な証拠金
証拠金は、取引通貨量に応じて必要となる最低金額が設定されています。
例えば、「ドル円ならば、1万通貨当たり5,500円の最低証拠金が必要」といった具合です。
また、この必要最低証拠金は業者によって金額の設定が違ってきます。
証拠金が不足すると強制決済となりますので、必要最低証拠金の金額はできるだけ低い業者を選択したいところです。
■海外FXの必要証拠金は、国内業者と比較すると少なくて済む
国内FX業者を利用して取引を行なう場合、レバレッジ上限は25倍までとなっています。
しかし、海外FXの場合は何百倍~何千倍というレバレッジをかけて取引を行なう事が可能となっています。
また、海外FXの必要証拠金は国内FX業者と比較すると驚くほど少なく、しかもかけるレバレッジが大きければ大きいほど必要となる証拠金は低くなるのです。
必要証拠金は各業者によって異なりますが、平均的な数値で比較してみましたのでご覧ください。
レバレッジ | 25倍(国内FX業者) | 50倍 | 200倍 | 400倍 | 800倍 | 2,000倍 |
ドル円(110円) | 44,000円 | 2,2000円 | 5,500円 | 2,750円 | 1,375円 | 550円 |
ユーロ円(125円) | 50,000円 | 25,000円 | 6,250円 | 3,125円 | 1,566円 | 625円 |
ポンド円(160円) | 64,000円 | 32,000円 | 8,000円 | 4,000円 | 2,000円 | 800円 |
上記を見ていただくと分かるとおり、国内FX業者よりも海外FX業者の方が、遥かに必要証拠金が少なくてすむ事が分かります。
また、必要証拠金が少なければ「大きなポジションが持てる」「複数のポジションが保有できる」といったメリットも増えるのです。
必要証拠金が少なければ、それだけ取引の手段が広がっていきます。
■必要証拠金の求め方
FX取引を行なう場合、必要証拠金が大体いくらぐらいという事を知っておかなくてはいけません。
でなければ、場合によっては予期せぬところで強制決済されてしまいます。
そこで、この項目では必要証拠金の求め方についてご紹介していきます。
必要証拠金の求め方は以下の通りです。
『約定レート』×『取引通貨単位』×『数量』÷『レバレッジ』=『必要証拠金』
このように必要証拠金は計算する事が可能ですが、実際に存在する業者で必要証拠金を算出してみましょう。
今回は、日本人トレーダーの支持率が高いXMのスタンダード口座で「888倍のレバレッジをかけ、1ドル120円のレートで1lotの買い注文を入れた」ということを想定して、ご紹介していきます。
XMのスタンダード口座は1lotあたり10万通貨となっていまので、証拠金は以下のように算出していきます。
『120.00円(約定レート)』×『100,000通貨(取引通貨単位)』×『1lot(取引数量)』÷『888倍(レバレッジ)』=『13,514円(必要証拠金)』
このように、上記条件ならば1lotあたり13,514円の必要証拠金がかかってくる事が分かりますね。
また、国内FX業者を利用する場合ドル円レートを120円と仮定し、1万通貨ポジションを持つならば約5万円の必要証拠金がかかってきます。
単純に必要証拠金で比較するならば、海外FX業者が圧倒的に優秀です。
■強制ロスカット水準を確認する
必要証拠金の次は強制ロスカット水準を確認しましょう。
強制ロスカット水準とは、カットシステムが発動される最低限のライン(維持率)です。
そのラインを超えてしまうと強制ロスカットとなってしまいます。
海外FXはレバレッジの高さに目が行きがちですが、強制ロスカット水準も非常に重要となります。
せっかくポジションを持つことができても、すぐに強制ロスカットされては意味がありません。
■業者によって異なる証拠金維持率
証拠金維持率は、必要証拠金と同様各業者によって異なります。
業者名/ 最大レバレッジ/ 証拠金維持率
IFC Marketes 400倍 10%以下
XM 888倍 20%以下
Traders Trust 500倍 50%以下
Axiory 500倍 50%以下
FXDD 200倍 100%以下
上記の表は、一部海外FX業者の証拠金維持率を抜粋したものです。
業者によって明らかに開きがある事がわかりますね。
当然ながら、証拠金維持率が低ければ低いほど強制ロスカットが発動されないので、できれば少しでも証拠金維持率が低い業者の口座を開設したいところです。
■海外FXと国内FXの異なる必要証拠金
国内fxは最大レバレッジが25倍と決まっているため、結果的に多くの証拠金が必要となります。
また、証拠金維持率も特別低いわけではありません。
例としまして、国内で知名度の高い『GMOクリック証券』や『SBIFXトレード』の証拠金維持率は50%となっています。
必要証拠金が高く、しかも証拠金維持率が特に低いわけではないとなると、トレーダーは取引を円滑に進めるために多くの投資資金を用意する必要がでできます。
しかし海外FXならば、元々のレバレッジ上限が高いため必要証拠金も少なくて済むのです。
少ない投資資金で多くのポジションが持てる、尚且つ証拠金維持率も特別高くはない。
それが海外FXの大きな魅力となっています。
■まとめ
今回、海外FXの証拠金についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
証拠金はFX取引を行なう上で必要な担保であり、証拠金があるからこそ少額の資金で多額の取引を行なう事が可能となります。
また、必要証拠金や証拠金維持率は業者によって異なってくるので注意が必要です。
強制ロスカットを受けないためにも、利用しているもしくは開設予定である海外FX業者の必要証拠金や証拠金維持率を調べておき、口座に余裕を持って資金を入金しておくことをおすすめします。