もくじ
■海外FXロスカットについて
強制決済される証拠金維持率
FXでは実はいつでも自分の意思で通貨を取引できるわけではありません。
不条理に聞こえるかもしれませんが、一つの例としてFXは証拠金取引と言われていることが関係します。
もし証拠金を用いて売買した通過が値下がりして、自らのFX口座の証拠金残高が減ってしまった場合ロスカットとなって、FX業者によってポジションしていた通貨を強制的に決済されてしまします。
正確には証券会社があらかじめ設定したロスカットレベル(必要証拠金維持率)というものがあり、それを下回るとロスカット、強制決済となって、自動的に売買が行われ、マイナス分は即損失となります。
なのでもしまだその為替で通貨取引を続けたいと思ってもそれは不可能となってしまうわけです。
水準が業者によって違う
ではどの程度の証拠金維持率が必要なのかというと、それは海外、日本国内FX業者であろうと各社で異なってきます。
FX口座開設をする上で、最大レバレッジ率、スプレッドの広さ、約定力、取引手数料、入金方法、出金方法、詐欺業者かどうかを見分ける金融ライセンスの有無、信託保全をしているかどうか、取引環境、日本語対応のサポートサービス、他にも入金ボーナス、口座開設ボーナスキャンペーンなど確認すべき重要なFX
サービスはたくさんありますが、このロスカット水準の高さ、低さを比較確認するのも非常に大切な要素となってくるわけです。
低いほど余裕を持てる
なぜならばこのロスカットレベルが低ければ低いほどFX口座の証拠金維持率が下がってもトレードを継続できるので余裕を持って取引ができます。
しかしだからといってロスカットレベルが低ければ低いほどいいというわけではありません。
なぜならロスカットレベルが低ければ低いほど実際にロスカットが実施された際の損害がひどくなるからです。
ただし低ければ取引手法、戦略に幅が持てるということは確かに言うことができます。
さらに2015年1月15日に、スイス中央銀行のスイス国立銀行が行ってきた無制限為替介入を突然撤廃したことによる、ユーロスイス通貨の大暴落を指すスイスフランショック時多くの投資家が被害を被りました。
もし証拠金に余裕があれば、このような予測しにくい突発的な事故にもある程度対応できる可能性がでてきます。
リスク管理という意味でも、余裕を持った取引が重要となってきます。
■証拠金維持率の計算方法
単刀直入に計算方法としては以下のようになります。
「維持率 = 時価残高 ÷ 証拠金必要額 × 100」
この計算式で出された維持率がFX各社のあらかじめ定められた基準を下回ると、マージンコール、そして強制ロスカットとなっていきます。
何を持って時価残高となるか、そして証拠金必要額となるかの定義は各FX会社によって変わってくるのでまた逐一そのFX企業サイトで調べなくてはなりません。
しかし多くの場合証拠金必要額はポジション購入時の証拠金のことを指し、その後値動きした年ても基本的に変わるものではありません。
そして時価残高は現在のFX口座の残高となります。
暗算する必要はありませんが、常に計算機などですぐに計算できるよう式を覚えておきましょう。
■ハイレバレッジトレードでは注意
証拠金が少ないと維持できない
日本業者の国内FX口座ではレバレッジ規制がかかっていて、レバレッジ最大でも25倍程度なのですが、海外FXで取引をする場合、ハイレバレッジの取引が何よりの魅力となってきます。
特に手持ちの資金が少なくハイレバレッジをかけてトレードする取引手法をされる方は特にこのロスカット水準に気を配らなければなりません。
なぜならば為替のちょっとした上下でも敏感に反応し、マイナスに動いた場合すぐにロスカット水準を下回ってしまう確率が高まってくるからです。
このようなことからハイレバレッジトレードはマイナス残高になりやすい取引方法とも言えます。
つまり最初からハイレバレッジをかける取引手法をされる方はロスカット水準の低い業者を選ばなくてはなりません。
資金管理が大事
FXで成功するための基本的なことですが、ロスカット水準の低い業者を選んだ場合でも、常に資金管理をしっかりするべきです。
資金、証拠金があってこそできるFX取引です。
自分が今どのような状況で、どのくらいチャレンジできて、今は慎重に行くべき、などの判断は全て自己資金が根拠となってきます。
また当たり前のことですが資金が多ければ多いほど取引量も増やすことができ、大きな儲けにつながります。
自分の今の資金で、上記の通り証拠金維持率を計算して、どの程度の取引LOT数を購入可能かなどの情報をいつでも把握しておきましょう。
■スワップ運用派やトリラピ派も注意
トルコリラなどでスワップ運用をメインにしている方や、システムトレードのFX取引サービスのトリラピを中心とした自動取引のレンジ幅の注文で儲ける取引方法をしている方も、より一層ロスカット水準には敏感にならなければなりません。
どちらも放っておいても自動で儲けることができる素晴らしいFX手法ですが、ロスカットになった途端全ての歯車が狂ってしまいます。
細かい経済指標やテクニカル分析をしなくて済むのが魅力のこれらの方法ですが、ロスカットレベル、証拠金維持率などの資金管理はより一層注意深く確認をしなくてはなりません。
■海外FX業者のロスカット水準一覧
ここで主要の人気のある海外FX会社の強制ロスカット水準を載せます。
FX業者選びの参考にしてみてください。
強制ロスカット水準
XM(エックスエム): 20%
AXIORY(アキシオリー): 20%
LAND-FX(ランドFX): 30%
TitanFX(タイタンFX): 20%
Traderstrust(トレーダーズトラスト): 50%
FXGLOBE(FXグローブ): 25%
ACEFOREX(エースFOREX): 100%(調整可能)
となります。
参考にマージンコール水準ものせます。
マージンコール水準
XM(エックスエム): 20%
AXIORY(アキシオリー): 50%
LAND-FX(ランドFX): 50%
TitanFX(タイタンFX): 90%
Traderstrust(トレーダーズトラスト): 20%
FXGLOBE(FXグローブ): 20%
ACEFOREX(エースFOREX): 100%(調整可能)
となります。
これはあくまでロスカットやマージンコールの水準なので総合評価ではありません。くれぐれも注意して参考にしてください。
■海外FXロスカットのまとめ
ロスカットはどちらかというと負の側面なので、気分が重くなってしまい、考えること自体避けがちです。
しかしこれはFXトレードの中でも中核をなす事柄なので、考えずにFX取引をすることは決しておすすめできません。
FXに必勝法はありませんが、唯一あるとしたら「負けない」ということでしょう。
そのためには、ロスカットという負けにつながる要因を消すように、常にFXトレーダーは気をつける必要があるといえるでしょう。